
「LINEで動画を配信したいけれど、どの面に、どんなサイズの動画を用意すればいいのか分からない……」「制作費がいくらかかるのか、内製と外注のどちらが正解かも判断できない……」。LINE運用の現場で、このような悩みを抱えるマーケティング担当者は少なくありません。
情報を集めても、広告と公式アカウントの話が混ざり、「自社が今つくるべき動画」の輪郭が見えてこないものですよね。実は、LINEは動画を配信する「面」ごとに、最適な規格も響く作り方も大きく異なります。ここさえ押さえれば、動画づくりの迷いは驚くほど整理されます。この記事では、配信面別の規格から作り方、費用相場、内製と外注の判断、依頼の流れまでを、プロの視点でわかりやすく解説します。
<経営者・採用担当者・採用責任者向けカンファレンス>
経営者・採用責任者SUMMIT 2026
日時
2026/7/15(水)10:00~17:15
なぜ今、LINEで「動画」が成果につながるのか
LINEはもはや単なる連絡ツールではなく、多くの人にとって日常のインフラになっています。だからこそ企業が発信する動画は、他の媒体では届きにくい層にも自然に接触できる強力な手段になりつつあります。まずは「なぜLINEで動画なのか」という土台を押さえましょう。
ここを理解しておくと、後半で解説する規格選びや費用判断が、単なる作業ではなく「成果から逆算した投資」として見えてきます。Crevoでも、2,000社・10,000件以上の制作支援を通じて、配信面に合った動画が成果を左右する場面を数多く見てきました。
国内最大級の利用者基盤と「日常に溶け込む」接触機会
LINEの最大の武器は、国内最大級とされる幅広い利用者基盤です。年代や属性を問わず日常的に開かれるため、テレビやWeb広告では届きにくかった層にも接点をつくれます。生活の導線に自然に入り込めることが、LINE動画ならではの価値です。
つまりLINE動画は、探しに来てもらう発信ではなく、日常にそっと差し出す発信だと言えます。この接触のしやすさを前提に企画すると、押しつけがましくない、受け入れられやすい動画に仕上がります。
静止画・テキストでは伝わらない情報を、動画が短時間で届ける
動画の強みは、単なる情報発信ではなく「体験」を短時間で届けられる点にあります。文章や1枚の画像では伝わりにくい商品の使用感やサービスの空気感も、動きと音、ストーリーがあれば数十秒で直感的に伝わります。
特にLINEのように、すき間時間にサッと開かれる環境では、短時間で要点が伝わる動画が好相性です。「読ませる」よりも「見て感じてもらう」ほうが、情報過多の時代には届きやすくなります。
LINEで動画が使える主な配信面
ひとくちにLINE動画と言っても、2026年時点で動画を届けられる場所は一つではありません。大きく分けると、広告として配信する面、公式アカウントから友だちへ届ける面、ショート動画として発信する面の3つがあります。まずは全体像を俯瞰しましょう。
ここで大切なのは、「どの面に配信するか」で必要な動画の性格が変わる点です。認知を広げたいのか、既存の友だちとの関係を深めたいのかによって、作るべき動画は変わります。なお、広告メニューや課金の詳しい仕組みは本記事では深追いせず、あくまで制作の視点で整理します。
LINE広告:トークリストなど複数の配信枠
LINE広告は、LINE内のさまざまな枠に配信できる広告メニューで、動画クリエイティブ(広告用に制作した映像素材)が力を発揮する面です。新規のユーザーへ認知を広げたい場合に向いており、最初の数秒で強く惹きつける訴求が求められます。
ただし、配信先の種類や課金の仕組み、出稿にかかる費用は配信方式や入札によって変動するため、本記事では扱いません。この点はLINE動画広告の特徴やメリット、配信先を解説した記事で詳しくまとめています。本記事はあくまで「制作」に軸足を置きます。
LINE公式アカウントのメッセージ・リッチメッセージ配信
LINE公式アカウントは、友だち登録してくれたユーザーへ直接動画を届けられる面です。メッセージや、複数の情報を1つの枠にまとめて見せるリッチメッセージ(画像・動画をリッチに表示する配信形式)を使い、親近感のある発信ができます。
すでに関係のある相手へ届けるため、強い訴求よりも丁寧でパーソナルなトーンが向いています。新商品の紹介やキャンペーンの告知、使い方のワンポイントなど、再訪や関係構築を狙う動画と好相性です。
LINE VOOM(ショート動画)での発信
LINE VOOMは、縦型のショート動画を継続的に発信できるフィード面です。トレンド感やテンポのよさが求められ、こまめな発信で認知を積み上げていくのに向いています。日々の情報発信をコツコツ続けたい企業と相性のよい面です。
なお、VOOMの表示仕様や推奨フォーマットは変更されることがあります。継続運用を前提に企画しつつ、投稿前にはその時点の最新情報を確認しておくと安心です。「短く・テンポよく・続けられる」を意識して設計しましょう。
【配信面別】LINE動画の規格・フォーマットと特徴を比較
ここからは、配信面ごとに「どんな規格の動画が向いているか」を整理します。同じ動画をそのまま使い回すのではなく、面の特性に合わせて形を整えることが、成果を左右する分かれ道になります。まずは全体像を一覧で押さえましょう。
以下の表は、アスペクト比(動画の縦横比)や尺(動画の長さ)、向いている用途の大枠をまとめたものです。具体的なピクセル数や秒数ではなく、企画の方向性をつかむための「地図」として活用してください。
| 配信面 | 主なアスペクト比 | 推奨の尺(目安) | 向いている用途・特徴 |
| LINE広告 | 縦型(9:16)・正方形(1:1)・横型(16:9)など、枠により複数 | 短尺が中心 | 認知拡大・新規獲得。 冒頭で強く惹きつける訴求 |
| LINE公式アカウント (メッセージ/リッチメッセージ) | 縦型・正方形が中心 | 短尺(要点を絞る) | 友だちとの関係構築。 親近感を重視 |
| LINE VOOM (ショート動画) | 縦型(9:16) | ショート尺 | 継続発信・認知拡大。 トレンド感とテンポを重視 |
※上記は2026年時点の一般的な目安です。配信面の仕様や推奨サイズは変更される場合があるため、出稿前には必ず各サービスの公式ヘルプで最新情報をご確認ください。
縦型・短尺が基本になる理由
LINE動画の多くが縦型・短尺を基本とするのには、明確な理由があります。LINEはほぼ全員がスマートフォンの縦画面で利用しており、縦型は画面いっぱいに表示されて没入感が高まります。横型では上下に余白が生まれ、印象が弱くなりがちです。
さらに、多くのユーザーは音声をオフにしたまま再生します。だからこそ、テロップ(画面上の文字)や動きだけで内容が伝わる設計が欠かせません。短尺で、縦型で、音がなくても伝わる。この3点を最初から前提にすれば、開いてすぐの離脱を防げます。
成果を出すLINE向け動画制作の4つのポイント
規格を押さえたら、次は「中身」です。すき間時間に見られるLINEで成果を出すには、テレビCMやYouTube向けとは少し違った作り方のコツがあります。ここでは、特に効果の大きい4つのポイントに絞って解説します。
いずれも難しい技術ではなく、企画の前に意識するだけで仕上がりが変わる考え方です。動画の質は撮影や編集よりも、その手前の「構成」で大きく決まります。構成の作り方は映像制作の構成案の作り方を解説した記事でも詳しく紹介しています。
冒頭2〜3秒で心をつかむ
LINE動画は、開いた直後の数秒で「見続けるか、スワイプするか」が判断されます。テンポの悪い導入だとすぐに飽きられるため、冒頭でメリットや結論を先に見せることが重要です。もったいぶった前置きは逆効果になります。
音声オフの前提に立ち、最初のカットからテロップと動きで要点を伝えましょう。「この動画を見ると何が得られるのか」を冒頭で示せれば、視聴の継続率はぐっと高まります。
伝えたい目的を1つに絞る
作り手はどうしても「あれも、これも伝えたい」と欲張ってしまいがちですが、大切なのは「視聴者が受け取れる量」に絞ることです。短い動画に情報を詰め込むほど、結局どれも印象に残らなくなってしまいます。
1本の動画で伝えるメッセージは1つに絞りましょう。「この動画で何を持ち帰ってほしいか」を一言で言えるくらいシンプルにするのがコツです。伝えたいことが複数あるなら、面や目的ごとに複数本へ分けたほうが成果につながります。
LINEの世界観に合わせた親しみやすいトーンにする
LINEは友人や家族とやり取りする、プライベートな空間です。そこに広告然とした硬い動画が流れてくると、ユーザーは身構えてしまいます。LINEでは押しの強い売り込みよりも、友だちが教えてくれるような親しみやすいトーンが受け入れられやすい傾向があります。
とはいえ、くだけすぎてブランドの信頼を損なっては本末転倒です。自社らしさを保ちつつ、堅苦しさを一段やわらげる。この「親近感とブランドのバランス」が、LINEになじむ動画の鍵になります。
配信面の規格に最初から合わせて設計する
意外と見落とされがちなのが、企画の段階から配信面の規格を前提にしておくことです。横型で作った動画を後から縦型にトリミング(切り抜き)すると、大事な被写体が見切れやすくなります。テロップが収まらず、レイアウトが破綻することも珍しくありません。
前章の比較表を手元に置き、「この動画はどの面に出すのか」を決めてから絵づくりを始めましょう。最初から面に合わせて設計すれば、無駄な作り直しが減り、コストと時間の節約にもつながります。
LINE動画の制作費用の目安
ここからは、多くの担当者が気になる制作費用です。はじめにお伝えすると、本章で扱うのは動画の「制作費用」であり、LINE広告の出稿にかかる費用は含みません。出稿費は配信方式や入札で変わるため、制作費とは切り分けて考えるのが基本です。
そして動画制作には、決まった価格表というものはありません。同じLINE動画でも、実写かアニメーションか、尺の長さ、必要な本数によって費用は大きく変わります。以下はあくまで目安として、幅を持たせた相場観をつかむものと捉えてください。
実写・アニメーション別の費用相場
まず、実写かアニメーションかで費用の性格が変わります。実写は出演者の手配や撮影場所の確保、機材のレンタルが必要です。一方アニメーションは、イラスト制作やモーション(動きの付与)に専門的な工数がかかります。
なお以下は、LINE向けの短尺動画を前提とした目安です。LINE動画は尺が短く要点を絞る前提のため、フル尺のブランドムービーや本格的なアニメーションと比べると、費用は抑えめに収まりやすい傾向があります。ただし、作り込みの度合いによって上限は大きく変わる点にご注意ください。おおまかな目安は次のとおりです。
| 動画の種類 | 制作費用の相場(目安) | 費用が変わる主な要因 |
| 既存素材の活用・ 簡易な編集中心 | 10万〜30万円 | 素材の有無・編集の作り込み |
| モーショングラフィックス (図解・テロップ中心) | 20万〜100万円以上 | デザインの量・動きの複雑さ |
| アニメーション (イラスト・キャラクター表現) | 30万〜200万円以上 | 作画のクオリティ・尺・本数 |
| 実写(撮影あり) | 10万〜200万円以上 | 撮影規模・出演者・ロケの有無 |
※制作費用の目安であり、LINE広告の出稿費用は含みません。LINE向けの短尺を前提とした幅で、尺・本数・クオリティによって変動します。
金額に幅があるのは、「どこまで何をお願いするか」で工数が大きく変わるからです。とくに本格的なキャラクター・ストーリー仕立てのアニメーションや、撮影規模の大きい実写は上限側に寄ります。撮影を伴う実写の詳しい相場は動画撮影の料金相場をまとめた記事、アニメーションの種類別の相場はアニメーション動画の費用相場を解説した記事で深掘りしているので、あわせてご確認ください。
費用を抑える3つのコツ
制作費で一番効いてくるのは「時間」と「手戻り」です。ここを抑える工夫を知るだけで、同じ予算でもつくれる本数や質が変わります。特に効果の大きい3つのコツを紹介します。
1つ目は「まとめ撮り」です。複数の面や本数ぶんの素材を1回の撮影で確保すれば、撮影の固定費を分散できます。2つ目は「素材の活用」で、既存の写真やロゴ、過去の動画素材を横展開すれば手間を減らせます。3つ目は「尺の最適化」です。LINEは短尺が基本なので、無理に長尺化せず要点を絞れば、工数も費用もぐっと軽くなります。
内製と外注、どちらを選ぶ?判断の基準
費用感がつかめると、次に迷うのが「自社で作るか、プロに頼むか」です。どちらが優れているという話ではなく、目的と体制によって向き不向きが分かれます。ここでは判断の軸を整理していきましょう。
ポイントは、スピードと量を優先するのか、品質と成果を優先するのかという視点です。両方を兼ねるのが理想ですが、まずは「今回の動画で何を最優先するか」を決めると、おのずと答えが見えてきます。
内製が向いているケース
内製が向いているのは、発信の頻度が高く、スピードと量が求められるケースです。LINE VOOMや公式アカウントで日々の情報をこまめに届けたい場合は、社内で手早く作れる体制が機動力を発揮します。
スマートフォンや手軽な編集アプリでも、一定の品質の動画はつくれる時代になりました。予算を抑えたい、即時性を重視したい、まずは量をこなして反応を見たい。こうした運用型の発信では、内製のスピード感が大きな強みになります。
外注が向いているケース
一方、外注が向いているのは、品質や企画力、成果が問われるケースです。広告クリエイティブやブランドを訴求する動画は、最初の数秒の完成度が結果を左右します。企画から成果を逆算して設計できるプロの力が生きる場面です。
「誰に、何を伝えて、どうなってほしいか」というゴールが定まっていれば、企画のプロが構成から並走して形にしてくれます。社内のノウハウや制作リソースが足りないと感じるなら、無理に抱え込まず、良いパートナーに頼るのが成果への近道です。
LINE動画をプロに依頼するときの流れと納期の目安
いざ外注しようと思っても、「何から始めればいいのか」「どのくらいの期間がかかるのか」が分からず、一歩を踏み出せない方は多いものです。ここでは、依頼から納品までの流れと、準備しておくとスムーズに進むポイントを解説します。
全体像が分かっていれば、初めての依頼でも落ち着いて進められます。動画制作の一般的なプロセスは動画制作の基本フローを解説した記事でも紹介しているので、あわせて確認しておくと安心です。
問い合わせから納品までの基本ステップ
一般的な制作の流れは、大きく5つのステップに分かれます。まずヒアリングで目的や配信面をすり合わせ、次に企画・構成を固めます。そこから制作に進み、確認と修正を経て、最後に納品となります。各段階で認識を合わせながら進むのが基本です。
納期は内容によって変わりますが、シンプルなものなら数週間、企画から作り込むものは1〜2ヶ月程度が目安です。詳しい納期の考え方は動画制作の納期の目安を解説した記事が参考になります。
依頼をスムーズにする3つの事前準備
依頼を早く、思いどおりに進めるコツは、事前の準備にあります。完璧な企画書は必要ありません。「誰に、何を伝えて、どうなってほしいか」というゴールと、どの配信面に出したいか、そして「こんな雰囲気が好き」という参考動画があれば十分です。
これらが手元にあると、初回のヒアリングから話が具体的に進み、認識のズレも起きにくくなります。逆に目的が曖昧なままだと「かっこいい動画にしてほしい」といった要望になりがちで、仕上がりが期待とずれる原因になります。
LINE動画制作に関するよくある質問(FAQ)
最後に、LINE動画の制作を検討する担当者からよく寄せられる質問にお答えします。規格や費用、依頼の進め方など、発注の直前に浮かびやすい疑問をまとめました。発注前の不安を一つずつ解消する材料として、お役立てください。
動画制作が初めてで、LINEに合う内容のイメージが湧かなくても依頼できますか?
まったく問題ありません。「誰に、何を伝えて、どうなってほしいか」というゴールと配信したい面さえお伝えいただければ、企画のプロが構成案や絵コンテ(仕上がりイメージのイラスト)を作成し、ゼロから並走して形にします。イメージづくりの段階からお気軽にご相談ください。
1本の動画を、LINE広告・公式アカウント・VOOMで使い回せますか?
そのまま流用することもできますが、面ごとに最適な規格や尺が異なるため、素材を活かしつつ面別に最適化するのが理想です。企画の段階で複数面での活用を見据えておけば、まとめ撮りや素材の横展開でコストを抑えながら、それぞれの面に合った動画を用意できます。
LINE向けの動画は、どれくらいの期間で作れますか?
内容によって変わりますが、シンプルなもので数週間、企画から作り込むもので約1〜2ヶ月が目安です。撮影の有無や修正回数によっても前後します。具体的なスケジュールは、目的と希望の公開時期をお知らせいただければ、無理のない進め方をご提案します。
制作費用のほかに、広告の配信費用はどれくらい必要ですか?
LINE広告の出稿費用は、配信方式や入札などによって変動するため、本記事では断定していません。広告そのものの特徴やメリット、配信先の考え方はLINE動画広告の特徴やメリット、配信先を解説した記事で詳しくまとめています。制作費と出稿費を切り分けて計画すると、予算全体を見通しやすくなります。
まとめ:LINEに最適な動画を作り、成果につなげよう
LINE動画制作で成果を出す鍵は、「配信する面に合わせて、規格も作り方も最適化すること」に尽きます。国内最大級のリーチを持つLINEだからこそ、面の特性を無視した使い回しでは、その力を活かしきれません。
改めて要点を整理すると、動画が使える面は広告・公式アカウント・VOOMの3つで、それぞれ向く規格が異なります。制作費用は種類や尺で変わるため「幅と目安」で捉え、内製か外注かは「スピード重視か、品質・成果重視か」で選ぶのが基本です。
とはいえ、初めての動画づくりで、企画から規格の最適化まで一人で進めるのは簡単ではありません。そんなときは、2,000社・10,000件以上の制作実績を持つCrevoにご相談ください。目的をお聞かせいただければ、配信面に合った企画・構成から成果につながる動画まで、専任の担当が並走してご提案します。ぜひお気軽にご相談ください。
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