紙媒体中心だった広告市場は動画閲覧の環境が整うにつれて、ネットを介した市場へと移行してきました。それに伴い広告コンテンツも変化しています。特に動画による広告は注目され続け、市場も急激な成長が見られます。この記事では、動画広告市場の現状と予測について紹介します。
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2024/11/2812:00-13:00
動画広告市場の現状
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、広告主企業による一時的な広告出稿の抑制がみられました。一方で、自粛体制により自宅で商品・サービスを消費する巣ごもり需要が増加するなか、幅広い世代で動画コンテンツの視聴時間が大きく増加しました。動画コンテンツの質・量ともに発展がみられ、広告主企業がユーザーとコミュニケーションを図る手段としての魅力が高まっています。
広告主企業が全体の広告予算を削減する一方で、動画を手段としてコミュニケーションを図る動きは引き続き積極的に継続する動向がみられています。今後、動画広告市場の成長にどのように影響を与えているかについて説明します。
動画広告市場が拡大
2020年の動画広告市場は、昨年対比114%となる2,954億円に達する見通し(※サイバーエージェント調べ)このような成長の背景には、大手広告媒体において、広告主の商品・サービスの幅広い認知を促進することを目的にした広告商品の機能改良が進む一方で、より広告主の商品・サービスの販売促進に直結した広告効果が得られる広告商品の提供も進みました。
広告主は、外出先で消費される商品・サービスを提供する特定業種において、広告出稿が大幅に抑制された一方で、巣ごもり需要に関わる商品・サービスやデジタルコンテンツのプロモーション需要は引き続き拡大を続けました。
スマホ向けが全体の89%に?
動画広告の市場を見ると特にモバイルにおける動画広告の規模が大きく拡大しています。スマホ向けの動画広告市場の拡大には、YoutubeやFacebook、InstagramなどのSNSの急激な広がりと生活の中にSNSが浸透してきたことが大きく起因しています。SNSは動画広告の媒体として定着し、その動画広告をスマートフォンで見るという流れができあがっています。さらにスマートフォンアプリのプロモーションが動画広告で行われていることも市場を拡大させる要因です。サイバーエージェント調べによるとスマートフォン動画広告需要は昨年対比115%の2,635億円にのぼり、動画広告需要全体の89%を占める見込みです。
主役はインストリーム動画広告とインフィード動画広告
動画広告には、どのタイミングでどこに掲載されるかによって種類が異なります。例えばインストリーム広告は、動画コンテンツの間に挿入されて表示され、インフィード広告は、コンテンツの途中に表示されます。メディアの広告枠にバナー広告として掲載されているインバナー広告に比べて、視聴者の視聴タイミングで動画が展開されるインストリーム広告やインフィード広告は、動画広告の効果が高いということから多くの企業で採用され、動画広告の主役になっています。そのため、これらの出稿がそれぞれ4割前後を占めております。
関連記事<・動画広告とは?4つの種類と制作のメリットについて徹底解説!>
動画広告市場が急成長する理由
ここにきて急激に動画広告が伸びているのはなぜでしょうか。広告全体の市場背景だけでなく、さまざまな要因が動画広告の成長を後押ししています。動画広告の急成長の理由について説明します。
スマホの普及
スマホなどのモバイルデバイスが普及したことによって、いつでもどこでも動画が視聴できるようになりました。このことは動画広告市場にとってはポジティブな追い風になっています。タブレット端末やスマホは年々画面サイズも大きくなり、高画質化も進んでいます。インターネット利用動向に関する調査を行うニールセン デジタルの調査によると、49歳以下は70%以上の人が月に1回以上YouTubeを利用していることがわかっています。これは若年層に限ったことではなく、50歳以上でも28%の増加率で有料動画アプリの利用者が増えています。この環境の変化に合わせて動画広告市場も拡大しているといえます。
コンテンツの動画化
動画には写真やテキストに比べると短時間で大量の情報を届けられるというメリットがあります。そのため、メディアや情報サイトだけでなく、自社サイトのコンテンツやランディングページのコンテンツでも多くの動画が使われサイト全体の動画化が進んでいます。画像やテキストでは伝えきれない詳細の情報や商品価値、受けるメリットなどは、映像を通して視聴者によりインパクトを与えることができます。アメリカ国立訓練研究所の「ラーニングピラミッド」理論では、人の記憶の定着率はテキストの10%に比べ動画は20%と2倍になっています。視聴者が動画を見ることで記憶に残りやすくなるだけでなく、アクションにもつながりやすいことから、動画によるコンテンツ配信を行う企業は増え、それに合わせて広告の動画化も進んでいます。
5Gの導入
2019年4月10日、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリアに対して5G電波の割当が行われました。2020年には5Gを利用したサービスが開始されております。5Gは動画業界にとって、影響力のある技術導入です。第5世代移動通信システムである5Gにより、4Gと比較してデータ通信容量が1,000倍、通信速度が100倍になることから、今後の市場に影響を与えると予測されています。現在の4Gでも多くの動画はストレスなく視聴することができます。5Gになるとさらにその上のレベルになりますので、より高度な技術や複雑な動画の見せ方も可能になってきます。大容量で高速の通信である5Gによって、動画広告市場はさらに大きく飛躍すると考えられています。
2021年の動画広告市場予測
今後動画広告市場はどのように変わっていくのでしょうか。さまざまな技術や環境が整う2021年の動画広告市場はこれまで以上に大きな飛躍をすることが予測できます。市場規模や環境などの今後の予測について説明します。
動画広告市場規模は3,900億円
国内動画広告市場の成長予想は、現在の状況と同様にインストリーム広告とインフィード広告が引き続き大きくけん引し、さらなる成長へとつなぎ、3,800億円と予想されています。(サイバーエージェント調べ)3年前の2017年の1,374億円と比べると約3倍の市場規模へと大きく成長することが予想されています。
スマホ向けが9割
視聴媒体はどうなるのでしょうか。5Gへの期待もあり、スマホ向けの動画広告がさらに増えることが予測できます。動画広告市場全体の約9割をスマホ向けの広告が占めるといわれていますので、ほぼスマホ向けといっても過言ではありません。また、視聴媒体でよりスムーズで高画質を期待していく視聴者のニーズをとらえて、広告フォーマットの選択肢も広がっていくことでしょう。
縦型フォーマットの増加
今やネット上での広告は、静止画と動画が混在している状態です。今後はさらに動画に重きをおくコンテンツが増え、それにあわせて媒体にも変化が見られます。TikTokやInstagramの「IGTV」などがその代表的なものといえます。今までは動画と静止画の両方を利用していましたが、動画のみを見る視聴者が増えていくことで、スマホ向けの広告フォーマットも変わっていきます。TikTokのように縦型専用のフォーマットも出てくることは容易に予測できますので、それに合わせた動画広告を制作していく必要があります。これらを考え合わせると、これまでの制作の方針に2020年以降には新たに縦型動画広告を組み込んでいかなければならないことになります。今後もこのような新しいフォーマットへの対応は増えていくことが予想されます。
ますます注目される動画広告市場
動画を見るという環境が整った2020年、次の世代として考えなければならないのは5Gの導入による新たな動画広告です。これらの市場の発展は、今後ますます動画広告が注目されることを予想させます。そうなると、より効果の高い動画広告にするための施策が必要となります。クオリティの高い動画やターゲットへのリーチは、制作実績が豊富なプロに頼むのがおすすめです。
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