VR動画とは?制作方法からメリット、活用事例までご紹介
更新日2024年07月03日
公開日2018年10月22日
VR動画が売り上げや集客につながるマーケティングツールとして注目を集めている「VR動画」。VRとは「Virtual Reality(バーチャルリアリティ)」の略で、仮想現実と呼ばれることもあります。VR動画を活用すれば、その場にいながらにして、商品やサービスを疑似体験してもらうことが可能です。この記事では、VR動画の基礎知識や撮影に必要な機材、制作の流れについて紹介します。
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VR動画って何?
VRとは、バーチャルリアリティ(virtual reality)の略で仮想現実のことを指します。CGを使用して、まるで現実のように感じられる環境を作り上げる技術で近年注目を集めています。そんなVRを手軽に体験できるようにしたのがVR動画です。VR動画を利用すれば、自宅にいながらにして旅行気分を味わったり、ゲームの中の世界を体感したりと、様々な疑似体験ができるようになります。
VR動画を視聴すると、まるでその空間の中にいるように感じられるため、2次元の動画では得ることができないリアルな感覚を味わえます。たとえば、高いビルの上から地上を見下ろす感覚やジェットコースターのスピード感を、VR技術を通して体感することも可能です。
360度動画との違い
動画と混同されがちなものに「360度動画」があります。VR動画と360度動画はどちらも360度全方向の映像を見ることができますが、この2つは大きく違います。360度動画は「見る」ことはできますが「体感」すること画できないのです。360度動画は、PCなどでマウスをドラッグすることで全方向を見ることができます。ただし360度を見渡すことはできても、その空間に入り込むことはできません。
対して、VR動画はVRゴーグルやヘッドセットを使うことで仮想空間の中に入り込むことができます。
空間に入り込めるかどうかがVR動画と360度動画の大きな違いです。
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AR動画との違い
VR動画と混同されがちなものとしては、AR動画も挙げられます。
ARは「Augmented Reality」の略で、拡張現実とも呼ばれます。商品カタログや雑誌で、スマホをかざすよう書かれているものをみかけたことはありませんか?専用のアプリをダウンロードして、スマホのカメラをかざすと、商品の紹介動画や使用方法を説明動画が流れます。これがAR動画で、紙媒体では伝えきれない情報を動画で提供することで、ユーザーに商品をより深く知ってもらうことができます。
VR動画の撮影に必要なものとは
VR動画の撮影ためには、360度の映像が撮影できる専用のカメラが必要です。カメラの価格は画質や機能によって大きく異なり、プロ用の高額なものから3万円程度で購入できるものまで様々です。
VR動画用の代表的なカメラとしては「GoPro(ゴープロ)」、「Kodak SP360」、「Ricoh THETA」などがあります。
VR動画の視聴方法
VR動画の視聴には、ヘッドマウントディスプレイやVRゴーグルなど専用の機材が必要です。ヘッドマウントディスプレイは頭を覆うタイプのゴーグルで、有機ELや液晶のディスプレイが組み込まれています。高画質で動きの早い画像もスムーズに再生できるため、ゲーム機などと接続して使用するのにも適しています。また、コンテンツ処理機能や通信機能を組み込むことで、ほかの機器に接続せずにヘッドマウントディスプレイ単体で使用できるタイプの製品もあります。
VRゴーグルは頭を覆わないタイプのもので手軽に装着することができる道具です。ヘッドマウントディスプレイに比べると低価格の製品も多く、まずはVR動画を体験してみたいと言う方におすすめです。スマホやパソコンのディスプレイを利用してVR動画を視聴できるアプリも増えており、VRゴーグルをスマホやPCに接続してVR動画を楽しむこともできます。
VR動画の特徴とは
VR動画には、主に3つの大きな特徴があります。
特徴を知ることで、作りたい映像がVRで制作するべきなのかどうかを判断する材料にもなるため、しっかり押さえておきましょう。
- 立体視(両眼視差)
- 顔や体の動きに合わせた体験
- 音に方向がある
立体視(両眼視差)
VR動画では、左目用と右目用の2つのカメラで同時撮影した映像をVRゴーグル内の2枚のディスプレイで再生します。
片目ずつの視点で映像を見ることで、2つの映像が脳で合成されて認識され、立体的でリアルな映像として視聴できるようになります。
空間の奥行きなどが再現できるのは、VRの大きな特徴と言えるでしょう。
顔や体の動きに合わせた体験
VR動画は360度の空間が映像として映し出され、視聴者の動きに合わせて視界が変化します。顔を右に向ければ右の空間が見えるという、リアルな空間体験ができるのです。
また、コントローラーなどを用いた参加型VR動画なら、対象物を動かしたり触ったりといった体験も可能です。振動や重さ、硬さ、衝撃などをユーザーに体験させられるのもVR動画の大きな特徴です。
音に方向がある
VR動画の音声は映像と同じく360度全方位で録音・再生が可能です。音に上下、左右、前後といった方向を付与できます。
VRで入り込んだ空間では、景色だけではなくそこにある音まで含めて体験可能です。
一般的な宣伝動画などはもちろん、ホラーゲームなどで臨場感を出したいときにも用いられます。
VR動画を制作するメリット
VR動画の制作は、「難しそう」「コストがかかる」などのネガティブな印象を持つ方も少なくないでしょう。
そんなVR動画をわざわざ活用することには、具体的にどのようなメリットがあるのか解説します。
体験として情報を伝えられる
VR動画なら、ユーザーに体験として情報を伝えることができます。仮想空間の中に存在するような疑似体験を通し、没入感のある体験を提供することでユーザーは商品やサービスの魅力をより深く理解することができるでしょう。
また、VR動画を体験中のユーザーは注意、興味、関心を持っているため仮想空間の広告情報を自然と読み込んでくれます。街中の看板を見るような感覚で、自然と広告を見てくれるのです。
効果測定しやすい
VR動画は、ユーザーの動きに合わせて映像が変化します。体験中のユーザーの状況変化、視線などの動きを細かくトラッキングすることで、通常の動画を視聴させるより詳細な効果測定が可能です。
ユーザーが空間内でどこに注目するのか、どこで強い反応を示すのかなど、VRならではのデータを収集できるのは、VR動画の大きなメリットと言えます。
動画視聴時間を稼げる
VR動画は、一般的な動画視聴と違って体験型であることが特徴です。そのため、ユーザーから飽きられにくいという特徴があります。さらに、VRゴーグルによって他の情報を遮断できるため視聴完了率も高いことも強みです。
現実世界に近い疑似体験を提供することで、結果的に動画の継続視聴時間を稼ぐことにも繋がります。
VR動画活用事例
ここではVR動画を活用した事例を3つご紹介します。
建物内の紹介
VR動画の代表的な活用事例として、建物内の紹介が挙げられます。不動産物件や商業施設などをVR動画で紹介すれば、その場で施設や設備などを詳細に見学・体験してもらうことが可能です。学校や工場であれば学生や社員を映すことで、通常の動画では伝えることのできない臨場感を感じてもらうこともできます。自分が入学・入社した後の姿がより明確にイメージできるようになり、応募者数の増加にもつながるでしょう。
学校教育
VR動画は、学校教育の場面でも活用されています。
教科書を読みノートを書くだけではなく、疑似体験することで理解力の向上を狙う意図があります。
社会科見学や世界の名所見学などを仮想空間で体験することで、子どもたちの学習効率が高まると考えられています。
暗記で全てを覚えるよりも、体験として学習することで効率的かつ楽しく子どもたちの勉強を支えられるのです。
職場研修やトレーニング
業種により専門的な技術が求められる場合、VRを活用して研修やトレーニングをおこなうことができます。
実際の作業では危険性が高かったり、命に関わったりする場面をあらかじめVRでシミュレーションすることで、ミスの対策ができるでしょう。
文章や図でのマニュアルだけではなく実際に疑似体験することで、学習効率を高める狙いもあります。
VR動画制作の流れとは
VR動画制作の流れは、制作する動画の内容や依頼する制作会社によっても変わってきますが、一般的には次のような手順で進めます。
- 企画
- 動画制作
- 動画編集
- 公開
企画
VR動画を制作する際には、コンセプト作りが重要です。動画を見てほしいターゲットを設定し、その人たちに何を伝えたいのか、見た後でどんな印象を持ってほしいのか、どんな行動をしてほしいのかを明確にします。
それらを踏まえてシナリオを作成しますが、なぜVR動画でなければならないのか、VR動画の必要性を明らかにしておくことも大切です。
企画段階で、撮影の意図とターゲットを明確にしておきましょう。
動画制作
必要な機材を用いて、企画内容に沿った動画を制作していきます。VR専用のカメラや音声収集機材を使って、臨場感のある動画を撮影しましょう。
制作会社に依頼する場合は細かい技術面などはお任せしてOKですが、自社内で制作するなら撮影のコツなども抑えつつ撮影する必要があります。不要な被写体を退けつつ、スローなカメラ移動が重要です。ユーザーにとってストレスなく楽しめる映像を制作してください。
簡易的に試してみたい場合は、スマホのレンズに取り付けるだけでVR動画を撮影できる製品を使うのもおすすめです。
動画編集
撮影が完了したら動画編集ソフトを使用して編集作業に入ります。明るさ調整や写っていると都合の悪いものを消去しつつ、必要なテロップを入れたりエフェクトを追加したりといった編集を行います。
自社内で制作する場合は、「PowerDirector」「Final Cut Pro X」「THETA 360.biz」などのソフトがおすすめです。
編集が完了したら動画をチェックをし、必要があれば修正したうえで納品となります。
公開
動画が完成したら、いよいよ公開です。動画プラットフォームやSNSでVR動画を公開します。ただし、媒体によって様々な規制や設定が必要なので、きちんとチェックしてから公開準備を進めてください。
たとえばYouTubeなら、アプリを使ってメタデータを挿入する必要があります。これは、YouTube側にVR動画として認識させるためのタグ付け作業です。
無事にアップロードが完了したら、公開した動画をチェックして完了です。
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VR動画を制作する会社やクリエイターはたくさんいますが、それぞれに得意な分野があります。たとえば、建物や施設の紹介は得意でも人物が入ったものは苦手だと言うクリエイターもいれば、建設業界は得意でも食品業界は経験がないと言うクリエイターもいます。しかし、動画制作を依頼するにあたって、どんなジャンルや業界を得意としている制作会社なのかを判断するのは難しいでしょう。
そこでおすすめなのが、動画制作サービスを提供するのCrevo(クレボ)です。
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専門性の高いVR動画制作はプロに依頼を
撮影機材や動画編集ソフトが進化したこともあり、専門知識のない人でも動画制作ができるようになりました。
しかし、専門性の高いVR動画はプロに依頼するのがおすすめです。
VR動画にはVR動画ならではの見せ方があり、それが理解できていなければ効果的なVR動画は制作できません。
自分で作ればコストを抑えられるというメリットはありますが、効果を重視するのであれば、プロの制作会社に依頼することをおすすめします。
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