動画制作の企画書を魅力的にする4つのポイント

企業動画の制作において、もっとも重要となるのが「企画」です。企画が十分に練られないまま動画を制作しても、視聴者の心に響かず期待した反響を得られない可能性が高いでしょう。

この記事では、企業動画の担当者に向けて、魅力的な動画を制作するための企画書作成のポイントと作成した企画書を社内で通すためのコツを紹介します

動画制作に企画書は必要か

結論から言うと、動画制作に企画書は不可欠です。

企画書とは、動画を制作する目的や動画の内容などをまとめたものです。多くの場合、動画は複数人のチームで制作します。動画の内容によっては外注する場合もあるでしょう。企画書は、動画のターゲットや訴求したいメッセージをチーム内で共有し、意思統一を図るために必要です。

企画書は全員がイメージを共有するだけでなく、正しいコストやスケジュールを見積もるためにも必要です。発注金額次第では経営層の承認を得るケースもあるでしょうが、企画書はその説得材料になります。すなわち、動画制作を効率的かつスムーズに進めたければ、最初に多少工数をかけても優れた企画書を作成しましょう。

動画制作の企画書に必要な要素

企画書を作成するにあたっては、動画制作の“ゴール”を明確にする必要があります。

「動画を制作し、どんな結果を出したいのか」「誰に何をどのように伝えたいのか」がしっかりわかる企画書を作成することが、動画制作の第一歩です。

目的

まずは、「動画を制作し、何を成し遂げたいのか」を明らかにすることが大切です。

「自社の商品やサービスの認知度を向上させたい」「ブランドイメージを向上させたい」「会員数を増やしたい」など、具体的なゴールが提示されていれば、動画制作に携わる全員が同じ方向に向かって進めます。

さらに、目的とあわせて「動画を観た人にどんなアクションをとってほしいか」も考えれば、動画に盛り込むべき内容が見えてくるでしょう

目標

目的を達成するためには、道しるべとなる「KPI」を設定する必要があります。

逆に言うと、KPIを設定していなければ、たとえば動画を観たことによって増えた自社サービスのファンの数が多くても少なくても「目的を達成した」ことになってしまいます。

具体的な数値目標を掲げていれば、より記憶に残るロゴの配置位置について考えたり、アクションを促すナレーションを入れたりと、効果を考えながら動画制作を進めるでしょう。

ターゲット

「どんな人に動画を観てほしいか」を考えることもとても大切です。

たとえば、既存の顧客向けであるのか新規の顧客向けであるのかによっても、伝えるべきメッセージは大きく異なります。

また、採用活動のツールとして活用したいなら、新卒のみがターゲットなのか中途もOKなのかを伝えることが不可欠。人材のミスマッチを防ぐために、自社の方針やビジョン、求める人物像についてもしっかりと伝えましょう。

動画制作の企画書を作る4つのポイント

訴求力の高い動画を制作するには、企画書そのものが魅力的でないといけません。魅力的な企画書を作成するために押さえておきたいポイントを4つ紹介します。

ポイント1. 動画制作の背景と目的を明確化する

ポイントの1つ目は、「動画制作の背景と目的の明確化」です。

動画の背景や目的が不明瞭なままでは周囲に意図が伝わりにくく、結果的に視聴者からも期待したような反応を得られない可能性が高いでしょう。動画を見た視聴者にどのような反応を期待するのか、目的を明確かつ具体化することが肝心です。

「感動的なコンテンツに仕上げる」「多くの人に視聴してもらう」といった抽象的な目的ではチームの方向性がまとまりません。漠然としたイメージのままでは、途中でやり直しになったり、思い通りの動画に仕上がらなかったりします。頭の中のイメージを企画書にまとめる作業によって考えが整理され、撮影し忘れなどのミスも防げます。

「新商品の認知度をアップさせる」「自社のニーズにマッチする優秀な人材を集めたい」など具体的に目的を絞り込むことが重要です

従来のアピール方法ではなく、なぜ今回は動画制作という手法を選ぶのか、その根拠となる背景も示す必要があります。まず、「競合に比べて新商品の認知度が低い」「人手不足が止まらない」など、従来の方法では解決していない現状課題を洗い出しましょう。次に、動画を用いればそれらの課題を解消できるのかという点を整理していくとロジカルです。

ポイント2. 主なターゲットを決める

ポイントの2つ目は、「主なターゲットの決定」です。

費用対効果を最大化することは重要ですが、とにかく幅広い層に見てもらおうという発想になると、無難な内容になりがちです。しかし、無難なもの、当たり障りのないものは、結果的に誰の心にも刺さりません。

動画の目的に合わせてターゲットを絞り込み、さらに細かくペルソナ設定したほうが、動画の方向性が定まり、動画の存在意義も高まります。

ペルソナとは、商品やサービスの代表的なユーザー像のことです。年齢や性別、職業といった基本的な項目だけでなく、居住地や家族構成、収入、生活スタイル、関心事、価値観なども含め、できるだけ細かく設定していくのがポイントです。詳細に設定することで、ペルソナに好まれるテイストや適切な尺、強調すべきポイントも明確になります。結果的に、商品購入や求人への応募といった視聴後の行動も促しやすくなります。

ポイント3. 動画の掲載先を決める

ポイントの3つ目は、「動画の掲載先の見極め」です。

動画の掲載先は、自社サイトをはじめ、テレビやSNS、動画投稿サイトなど多岐に渡り、それぞれ公開できる動画のスタイルやサイズ、視聴者に好まれる尺などが異なります。さらに、その中のSNSひとつとってもバリエーションが豊富です。一例としてYouTubeの動画広告には複数の種類があり、出稿料や動画の尺、掲載される位置などに大きな差があります。

つまり、動画を狙い通りに訴求するためには、数多の選択肢の中から最適な掲載先を見極めたうえで、そこで映える内容にする必要があります

掲載先によって主な視聴者層も異なるため、ターゲットと親和性の高いプラットフォームを選ぶことも重要です。ターゲットの生活スタイルから、動画を視聴しやすい時間帯も分析しておきましょう。

ポイント4. 動画のイメージを具体化する

ポイントの4つ目は、「動画のイメージの具体化」です。

動画の目的を果たすためには、視聴者に最後まで見てもらうことが必要です。すなわち、視聴者の興味を引き、共感を得られるような演出・シナリオを意識する必要があります。もっとも共感されやすいのは、ペルソナの悩みに寄り添い、動画を見ることでそれを解決できるストーリーです。

文字情報に加えて、企画段階で絵コンテやイメージ画像なども作成しておきましょう。

視覚的にも共有できる情報があれば、企画側と制作側の認識のズレを防止できます。シナリオを絵コンテに落とし込むことで、撮影の構図や画角、必要な素材、強調したいシーンなどが明確になり、実際の撮影もスムーズに進められるはずです。

絵コンテは、時系列に沿って起承転結を意識して描くのがコツです。カットごとに、簡単な説明と秒数、ある場合は台詞やナレーションも記載しましょう。

動画制作の企画書を通すコツ

企画書を作成しても、社内で通らなければ意味がありません。最後に、企画書を通すコツを2つ紹介します。

動画の用途に合わせた企画にする

まず、動画の用途にマッチする企画にしましょう

企業動画とひと口に言っても、企業紹介や商品やサービスの宣伝、採用活動など、用途はさまざまです。用途ごとに動画の目的や演出、かけられる予算などが異なりますので、その前提から外れない企画を練り上げることが肝心です。

現状分析によって把握できた自社の課題も明確にし、解決方法になぜ動画を選んだのか、さらに動画制作でどのような成果が得られるのかもアピールしましょう。

用途に合わせた企画に整えることで、おのずと伝えたい要素も絞り込めます。

ダラダラと長い企画書は誰も読みたがりません。最後まで目を通してくれたとしても、情報量が多いと、本当に伝えたいメッセージが埋もれてしまいます。忙しい経営層ほど、短い時間でポイントを知り、その分判断に時間をかけたいと思っているものです。

用途に合わせてできるだけ不要な情報をそぎ落とし、大事なメッセージを伝わりやすくする工夫を忘れないようにしましょう

費用対効果をアピールする

次に、費用対効果をアピールすることも重要です。

魅力的に見える企画であっても、かかる費用以上の効果が見込めなければ、ビジネスとして承認を得るのは難しいでしょう。動画制作や配信に必要な費用、動画の公開後に期待できる収益、収益化までの期間目安についてできるだけ具体的に説明するのがポイントです。

費用が高額になる場合は、「高くてもそれだけの価値がある」ことをうまくアピールする必要があります。たとえば、自社が若年層向けのSNS広告に参入することで、「新規顧客獲得」を達成でき、継続的な効果が期待できると定量的に示せれば、賛同を得やすいでしょう。競合他社の動画に対してブランドイメージの優位性を保つためには動画制作の外注化が不可欠だというロジックも成り立つはずです。

ただし、経営層の中には、そもそも動画制作の費用感に疎い人もいるかもしれません。静止画と比べて制作費が高すぎると思われないように、動画の制作費用相場も記載しておきましょう。

ポイントを押さえた企画書で魅力的な動画制作をしよう

企画書は完成度の高い動画を制作するために欠かせないものであり、その精度が動画の仕上がりに大きく影響します。今回紹介したポイントを押さえることで、魅力的な企画書作成、訴求力のある動画制作を目指せます。

ただし、ブランディング動画のように高品質なものとなると、内製では限界があります。高いクオリティを求める場合は、動画制作サービスに外注して、企画書の段階からプロにお願いするのもひとつの方法です。

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執筆者

VIDEO SQUARE編集部
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