企業の採用活動にはさまざまな手法があります。中でも近年、多くの企業に採用され、注目を集めているのが採用動画の導入です。採用活動にオリジナルの動画を活用することで就活生に強くアピールできるだけでなく、説明会などの採用活動の効率化も可能。そんな採用動画にもトレンドがあります。本記事では採用動画の最新トレンドや成功事例などをご紹介します。
2024年最新の採用動画のトレンド
採用動画にもさまざまな種類があり、それぞれ期待できる効果は異なっています。そして、時期によってトレンドもあります。採用動画のトレンドをうまく掴むことができれば、より高い効果を期待できるでしょう。ここでは現在の採用動画のトレンドの中でも「インタラクティブ動画」「社員座談会系動画」「社員密着動画」の3種類について詳しくご紹介します。
インタラクティブ動画
一般的な動画は、流されているものをただ視聴するだけです。テレビや多くのWEB動画を視聴するのと似ていて、視聴者から何らかのアクションを起こすことはできません。それに対してインタラクティブ動画は、動画の中にタップ・クリックできるボタンなどが埋め込まれており、視聴者が選択することによってその後の内容・シナリオが変化するのです。
視聴者のアクションが動画の内容に反映されることもあり、同じ動画であっても双方向のコミュニケーションが実現するという点が魅力で、通常の動画よりも求職者に対してより強いアピールが可能です。
インタラクティブ動画は現在さまざまなシーンで活用されるようになっており、採用動画においてもトレンドのひとつとなっています。
・インタラクティブ動画の活用事例
PHC株式会社
社員座談会系動画
自社で活躍している社員の声を求職者向けにWEBサイトなどで公開している企業も少なくありません。こういった生の声は求職者の就職先選びにおいて重要な材料のひとつになるものです。
そんな社員の声を採用動画にするのも効果的です。インタビュー形式で1人ずつスポットライトを当てた動画もひとつの手法ですが、複数の社員を集めて座談会形式にするのが今、トレンドのひとつとなっています。
形式張ったインタビューではなく、社員同士が集まって会話形式にすることによって、単に社員の生の声を聞けるだけでなく、オフィスでの人間関係や空気感などもリアルに伝えることができる動画になるでしょう。
社員密着動画
採用動画に期待できる効果として「実際に働いている姿をイメージできる」という点を挙げました。この効果が特に高いものが社員密着動画です。1人の社員の出社から退勤までの1日の流れを動画で紹介することによって、どのように仕事に取り組んでいるのかを知ることができます。
特に社会人経験のない方の多い新卒向けの採用動画においては、具体的に企業内で「働く」ことを具体的にイメージできる社員密着動画は高い効果が期待できます。また、より仕事内容を詳しく紹介できることから人材のミスマッチを防げるという点もメリットです。
最初にご紹介したインタラクティブ動画とも相性が良く、視聴者が選んだ選択肢によってその続きのシナリオが変化するという形にすると、よりさまざまなシチュエーションにおける働き方を紹介できます。
トレンドを取り入れた採用動画の制作のポイント
採用動画を効果的に活用するためには、適切な制作ポイントを押さえることが重要です。
ここでは、インタラクティブ動画、社員座談会系動画、社員密着動画の制作におけるポイントをご紹介します。
インタラクティブ動画の制作では、ユーザー体験を重視することが鍵となります。視聴者が自然に操作したくなるような直感的なインターフェースを設計しましょう。
また、選択肢を提示する際は、企業の異なる側面や部署を紹介できるよう工夫します。
例えば、「営業部門を見る」「技術部門を見る」といった選択肢を用意し、それぞれの部門の特徴や魅力を深掘りする内容を準備します。
さらに、視聴者の選択履歴を活用して、興味のある分野により詳細な情報を提供するような仕組みも効果的です。
社員座談会系動画では、自然な会話の流れを作り出すことが重要です。
事前に参加者同士で打ち解けるための時間を設けたり、リラックスした雰囲気の撮影場所を選んだりすることで、より自然な対話が生まれやすくなります。
また、司会者を立てて会話をリードしてもらうのも一案です。ただし、台本通りの進行ではなく、参加者の自発的な発言を促すよう心がけましょう。
編集の際は、会話の中で生まれた笑顔やユーモアのある場面も積極的に取り入れ、職場の雰囲気をより生き生きと伝えます。
社員密着動画の制作では、視聴者が一日の流れを追体験できるような構成を心がけます。
朝の通勤シーンから始まり、業務の様子、休憩時間、終業後の様子まで、時系列に沿って丁寧に描写します。
また、業務内容だけでなく、同僚とのコミュニケーションや職場環境にもスポットを当てることで、より立体的な職場像を伝えられます。
可能であれば、複数の部署や職種の社員を取り上げ、視聴者が自分に合った仕事をイメージしやすいよう工夫しましょう。
これらのトレンドを組み合わせる際は、全体の流れを考慮し、視聴者を飽きさせない構成を心がけることが大切です。例えば、インタラクティブ要素を使って視聴者に選んでもらった部署の社員密着動画を見せ、その後で関連部署の社員座談会を紹介するといった具合です。このように、各要素を有機的に結びつけることで、より魅力的で情報量の多い採用動画を制作することができるでしょう。
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採用動画の成功事例10選!制作のコツと制作会社の選び方を解説
採用活動における動画の効果
採用動画は多くの企業の採用活動で導入されるようになっています。ここではまず、採用活動に動画を導入することで得られることや期待される効果について、いくつかのポイントに分けて詳しくご紹介します。
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採用動画で得られる効果とは?具体的な事例や制作のポイントを紹介
実際に働いている姿をイメージできる
採用活動において、業務内容や働き方を就活生に理解してもらうことが重要なポイントとなります。とはいえ、言葉による説明だけでは具体的なイメージを抱きにくいものです。そこで、採用動画をうまく活用できれば実際に働いている姿をイメージしやすくなるという効果が期待できます。
動画であれば実際のオフィスの仕事風景などを映像として就活生に見せることができます。言葉で説明するよりも実際に見てもらうほうが、よりリアルに仕事内容やオフィスの雰囲気なども伝えられるのです。
就活生にとって自分が入社後に働いている姿をイメージできるか否かは重要なポイントとなります。うまく仕事内容を伝えることができる採用動画を使えば、採用活動において、就活生により強くアピールすることができるでしょう。
企業の認知の拡大
採用動画の導入により、企業の認知を拡大する効果も期待できます。採用動画は説明会などで流すだけでなく、企業のWEBサイトやYouTube、各種SNSなどのプラットフォームにアップロードすることでより幅広い層にアピールし、企業の認知拡大に繋げることが可能です。
また採用動画をWEB広告に使用することによって、企業の認知の拡大と同時に多くの就活生にアピールできるというメリットもあります。業務内容や働き方、オフィスの環境の良さなどをアピールすることでより多くの優秀な人材の目に触れる機会が増えるでしょう。
就活生の目に触れる機会が増えれば、すでに興味を持っている、志望している就活生の志望度の醸成に繋がるといった効果も期待できます。
採用動画のトレンドで求められる内容
採用活動では、トレンドを取り入れた動画を制作することが重要です。
ここでは、求職者の要望や現代のスタイルにマッチした動画を制作するために抑えておきたいポイントをお伝えします。
本音と実態を伝える
動画の視聴者である求職者は、社員の本音と会社の実態を知りたがっています。「どんな会社なんだろう」「実際の社員たちは会社についてどう思っているんだろう」という疑問を、採用動画を通じて解消することを目指しましょう。
人間関係や労働環境に対する求職者の不安感を払拭できるよう、動画には社員の本音が見えるような工夫が必要です。
社員が参加する座談会を映したり従業員インタビューをおこなったりして、採用動画に取り入れることで社員の本音と会社の実態を伝えやすくなるでしょう。
上辺っぽい内容やきれいごとではなく、社員の本音が見えたり聞こえたりする動画であるほど訴求力が高まります。編集しすぎず、リアルな雰囲気を適度に残すことも大切です。
企業が伝えたいことを明確にする
企業から求職者へ向けて伝えたいことを明確にしましょう。
よくあるのは、社長からのメッセージ発信です。定番化しているということは、時代が変化しても変わらず取り入れられている内容であり、重要なコンテンツであることを意味しています。
会社のトップがどのような考えを持っているのか、企業の本質や方向性を経営者自ら話すシーンを作ることで、より訴求力のある動画になります。
求職者に「この人が率いる会社なら大丈夫だろう」「ここで働いてみたい」「この人の考えについていきたい」と思わせることが重要であるため、伝えたいことは明確にしつつ、親しみやすさなども意識すると良いでしょう。
企業コンセプトや社長のキャラクターによっては、適度にアニメーションなどの効果を入れるのも有効です。
コンセプトが伝わる効果を取り入れる
採用動画において、コンセプトを伝えることはとても重要です。動画コンセプトが簡潔に伝わるよう、アニメーションなどの効果を取り入れましょう。
就職活動には多くの時間を要し、求職者は企業の情報をスムーズかつ正確に掴みたいと考えています。
採用動画内でアニメーションを使い、わかりやすくコンセプトを伝えることで求職者にとって重要な情報が伝わりやすく、内容をより理解してもらえるでしょう。求職者にとって、好感度の高い印象を残すことにも繋がります。
データや数字などのインフォグラフィック的要素をアニメーションで取り入れるなど、コンセプトが伝わりやすく、情報が理解しやすくなるような工夫を取り入れた動画制作をしましょう。
採用動画の種類と事例を紹介
すでにご紹介した通り、採用動画は種類によって期待できる効果やターゲットが異なります。そのため、自社の目的に合った採用動画を選択する必要があるのです。ここでは代表的な採用動画の種類と事例などについて詳しくご紹介します。
社長インタビュー動画
採用動画の中でも代表的なもののひとつが社長インタビュー動画です。企業のトップである社長のメッセージを求職者に直接伝えることができます。企業の顔とも言える社長の人柄を伝えることによって、企業の方針などを明確にアピールできるという点も大きなメリットです。
社長インタビュー動画は、企業そのものを周囲に知らせることができるため、採用動画としてはもちろんのこと、企業のイメージアップや認知度拡大などを狙ったWEB広告など、幅広く活用できるという点もメリットのひとつ。そのため、撮影しておいて損はないでしょう。
内容は企業のヴィジョンや求めている人材など定番のものをはじめとして、社長が創業者である場合は企業立ち上げ時の想いなども含めることができればより求職者に対して強くアピールすることができます。
社長インタビュー動画の事例<株式会社アーバンリサーチ>
株式会社アーバンリサーチの社長インタビュー動画の事例です。社長自らの視点で仕事に対する考え方や、求めている人材の人物像などを明確に語った動画となっています。過度な編集などを行わずにシンプルな動画に仕上がっていることもあって、社長の人間味も感じられる動画です。
また、採用に関してのみでなく、企業としてすでに在籍している社員への想いや大切にしている考え方なども語られていることもあり、よりこの企業で「働きたい」という気持ちを後押ししてくれる効果も期待できるでしょう。
職場紹介動画
言葉による説明だけでは、どのような環境で仕事をするのかイメージしにくいものです。そこで、効果的なのが職場紹介動画です。実際のオフィスの様子を動画にすることによって、職場環境をよりリアルに体感することができるでしょう。
就職先選びにおいて、職場環境はとても重要なポイントのひとつです。動画によって前もってオフィスの環境や業務内容・働き方などを知ることができていれば、求職者もより安心して応募できます。
職場紹介動画の事例<森住建>
建築系の企業である森住建の職場紹介動画です。業種的にオフィス業務から営業、現場仕事などさまざまな職種がありますが、これらがすべてうまくまとめられている動画となっており、それぞれの職種の繋がりが表現されているのもポイントです。
実写動画だけでなくイラストもうまく活用しているため、実際に自分が仕事をしている姿をイメージしやすいという点もこの動画の魅力のひとつです。
社員インタビュー動画
実際にその企業で活躍している社員の生の声をインタビュー形式にした動画も採用動画の定番のひとつになっています。先輩社員は求職者にとって社長よりもずっと身近な存在です。それだけにその生の声は就職先選びの参考になるものです。
1人の社員にスポットライトを当てて長くインタビューするだけでなく、さまざまな立場、年齢層の社員にインタビューをしてまとめます。これにより、どんな人が働いているのか、そして求められている人物像が明確になり、企業と求職者のミスマッチを防ぐといった効果も期待できます。
社員インタビュー動画の事例<TOKIUMI>
出典:Crevo制作実績
特定の社員に絞るのではなく、それぞれの部門の代表者のインタビューをまとめた動画となっています。同じ会社内であっても立場によって仕事の内容は様々です。それらをうまく伝えることができる動画となっています。
インタビューにプラスして仕事風景や、社員同士のコミュニケーションシーンなどを織り交ぜることで、社員の声が聞けるだけでなく現場の雰囲気も伝わる動画になっており、実際に自分が働いている姿をイメージできる動画としても魅力的です。
企業紹介動画
総合的にその企業が何をしているのかなどをわかりやすく紹介するのが企業紹介動画です。実写の動画はもちろんのこと、アニメーションやテロップ、ナレーションなども駆使することによって、短時間でも企業のことを理解してもらえるでしょう。
企業紹介動画は採用動画だけでなく、企業のイメージアップや認知度の拡大などを目的としたWEB広告などにも活用できることもあって、多くの企業が採用している動画パターンのひとつです。
企業紹介動画の事例<JIPテクノサイエンス>
出典:Crevo制作実績
アニメーションを多用しながらストーリーを組み立て、どのような企業なのかを視覚的にもわかりやすく紹介した採用動画の事例です。同社はサービスの領域が非常に広いこともあり、業界外の方には理解しにくいため、あえてアニメーションを使って抽象的に仕事内容を説明しています。また、優しい色合いに仕上げることで柔らかいイメージを与えることもできています。
企業紹介動画では、単にわかりやすく自社のことを紹介するだけでなく、イメージや印象を伝えるための構成も重要です。この動画はまさに同社のイメージを直感的に伝えることができていると言えるでしょう。
縦型動画
近年ではさまざまなデジタルデバイスが動画再生ツールとして使われるようになっています。中でも特に広く普及しているのがスマートフォンです。近年ではPCを使わず、スマートフォンのみで動画を視聴している方も多いでしょう。
縦型動画はそんなスマートフォンでの視聴に最適化された動画です。ディズプレイをフルに使って表示することができるため、視覚的により強くアピールすることができるという点がこの縦型動画のメリットです。
縦型動画の事例<中西製作所>
縦型動画を利用できるプラットフォームはTikTokやInstagram、こちらの動画は世界的に特に高いシェアを誇るYouTubeを使った動画です。スマートフォンの画面全体にテロップや画像などが表示され、わかりやすく迫力ある動画となっています。
スマートフォンでサクッと視聴できるように、動画時間が短めになっているという点もポイントのひとつです。
採用動画を外注する際の費用目安
20~200万円が相場の目安
採用動画を作成するにしても、撮影から編集まですべて自社内だけで行うのは簡単ではありません。そこで、専門動画制作会社に依頼するというケースが一般的です。そこで、気になるのが動画作成にかかる費用。
動画制作の費用は、作る動画の種類や長さなどによってもかなりのバラつきがあり、これまでご紹介してきた採用動画の場合は20〜200万円が相場の目安となります。長編の動画になればそれだけ撮影や編集の手間が増えるため、費用も高くなりがちです。また、短い動画でも使用する動画などの素材の数が多ければ、それだけ制作にかかる期間や手間などは異なります。
Crevoで制作した採用動画の事例
Crevoではこれまでに多くの採用動画を実際に作成してきました。それでは、最後に実際にこれまでに制作した採用動画の事例をご紹介します。
株式会社あしたのチーム
出典:Crevo制作実績
人事に関するさまざまなサービスを提供している「株式会社あしたのチーム」の採用動画です。ジャンルとしては企業紹介動画で、アニメーションを多用することによって同社の事業内容をわかりやすく紹介しています。
同社サービスの中心であるコンサルティング業務を中心として、どのようにサービスを提供しサポートしているのかについての説明を2分程度でまとめているという点もポイント。長すぎないのでWEB広告はもちろんのこと、イベントなどでの上映でも使いやすい動画となっています。
株式会社グローバルビジョンテクノロジー
出典:Crevo制作実績
こちらも企業情報をわかりやすく紹介している動画です。新卒・中途採用の両方で使える動画として制作しており、動画内で事業展開や、企業としての成長中の優良企業であることもアピールしています。
動画の構成としては2Dと実写を融合したものとなっており、視覚的にも企業のイメージを伝えることができるようになっている点もポイント。さらに、英語のナレーションと日本語字幕を組み合わせることによって、グローバルに事業展開を行っている企業であることをアピールしてます。
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採用動画の成功事例おすすめ12選!制作会社の選び方から最新トレンドまで解説/
まとめ
近年ではデジタルデバイスが普及したこともあって、さまざまな形で動画が活用されるようになりました。企業の採用活動も例外ではありません。今回は、そんな採用動画のトレンドや成功事例などについても詳しくご紹介しました。
企業の採用活動に動画を導入してみたいと考えている方は、今回ご紹介したトレンドや事例などを参考にしてみてください。
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