インバウンド動画とは?成功事例から観光客に刺さる動画制作のポイントまで解説!
更新日2025年02月12日
公開日2021年05月20日
観光目的で日本を訪れる外国人が増えるなか、集客のためにインバウンド動画を活用する自治体や団体が増えています。インバウンド客を増やすために、地元の魅力をわかりやすく動画でまとめて全世界に配信することは有効な手法のひとつといえるでしょう。
この記事では、インバウンド集客に動画を活用するメリットなどについて、地域別の実際の活用事例を交えながら詳しく紹介します。
インバウンド動画とは?
インバウンド動画とは、外国人観光客向けに制作されたプロモーション動画のことを指します。
インバウンド動画であれば視覚や聴覚から直感的に理解することができるので、日本語が堪能でない外国人にも地域の魅力を伝えることができます。
インバウンドとは?
インバウンドとは、「入ってくる、内向きの」といった意味を持つ英単語です。ビジネスにおいては、「外国から日本に観光に来ること」を指します。
インバウンドビジネスでは外国人観光客をターゲットとしてビジネス活動をおこないますが、特に近年では観光業やサービス業に限らずインフラ事業やIT事業でも頻繁に見聞きするようになっています。
地域別のインバウンド向け動画活用事例
ここからは、各自治体において制作されたインバウンド向けの活用例を紹介します。
東北6県「TOHOKU JAPAN 日本東北」
この動画は、東北6県が共同で制作した海外に魅力を伝えるプロモーション動画です。あえて過度な編集は加えず、映像のクオリティで勝負することで、自分も訪れてみたいと感じてもらうことができます。豊かなで壮大な自然風景を中心に、外国人が好むような日本らしさを感じられる伝統工芸品も紹介されています。
秋田県「秋田犬ツーリズム」
この動画は、大館市、北秋田市、小坂町の秋田県内の3市町が連携して発足した「秋田犬ツーリズム」の動画になります。秋田犬は、フィギュアスケートのザギトワ選手に贈られたことで世界的に認知度が高まっています。秋田犬を動画で紹介することで、秋田犬とふれあい体験ができる施設への集客などに効果を期待できます。
福島県「LAST SAMURAI in AIZU」
この動画は、福島県が制作した「LAST SAMURAI in AIZU」の動画になります。このほかにも、幅広いニーズに応えられるよう動画のバリエーションを多く配信しているのも特徴です。また、動画の特徴は字幕をすべて英語にしていることが挙げられます。さらに、音が出せない環境でも視聴できるように字幕を積極的に活用しているのも特徴です。
多治見市「多治見市インバウンドPV」
出典:多治見市公式チャンネル
美しいBGMと映像のみで構成された多治見市のインバウンドPVです。多治見の特産である焼き物づくりを中心に、イベントや名所など、地域の魅力を伝えています。あえて字幕やナレーションをいれず、言葉の壁を感じさせない動画となっています。
新潟県「魚沼市観光PV ~四季総集編~」
「魚沼市観光PV ~四季総集編〜」を制作した新潟県魚沼市では、地域の魅力を伝えるために、春・夏・秋・冬の4種類のPVを制作することで四季の美しさを表現しています。ナレーションは英語、字幕は日本語とすることで、外国の人に向けて魚沼の魅力を発信すると同時に日本人に向けてもプロモーションする見せ方になっています。
兵庫県加古川市「【兵庫県加古川市PR動画】鶴林寺~Kakurinji Temple~」
地域の名所である鶴林寺にフォーカスを当てた兵庫県加古川市のインバウンド動画です。外国人観光客の女性を主人公にすることで、海外の方に親近感を感じてもらうことができます。美しいキャッチコピーをところどころに挿入し、鶴林寺の魅力を端的に伝えています。
岡山県「DENIM NINJA in KURASHIKI」
出典:観光課倉敷市
この動画は、英語版の「DENIM NINJA in KURASHIKI」の動画です。外国人人気の高い忍者を登場させることで興味を持ってもらえるよう工夫されています。さらに、ストーリーや遊び心のある演出、テンポなどで最後まで見てもらえる構成となっています。
山陰「山陰 San’in」
出典:San’in JAPAN
この動画は、山陰の魅力を発信している山陰インバウンド機構が制作したPR動画「San’in, Japan 4K (Ultra HD) – 山陰」です。鳥取県と島根県の自然豊かで景勝地が豊富な観光地や、古くから伝わる民俗芸能などを動画で紹介しているのが特徴です。インバウンド誘致を行うとともに、民泊仲介サイト最大手であるAirbnbとも提携しているため、より集客効果を高めているといえます。
島根県「IZUMO 出雲」
出典:Izumo JAPAN
この動画は、島根県出雲市が制作したインバウンド向け観光PR動画「Izumo, Japan 4K (Ultra HD) – 出雲」です。動画の公開を開始してから、およそ2週間という短期間で550万回もの視聴回数となり注目されました。神聖な空気が漂う「出雲」の魅力を描いています。
愛媛県「Experience Ehime Japan」
この動画は、愛媛県が「Experience Ehime Japan」のキャンペーンを行うにあたって制作した動画です。制作を担当したのは外国人クリエーターで、外国人目線による動画を4本制作しています。愛媛県では、この動画を活用して五か国に向けてキャンペーンを行っており、動画とキャンペーンを合わせることで、より高い集客効果を期待できるといえるでしょう。
宮崎県「Pure Green KOBAYASHI」
出典:小林市公式チャンネル
この動画は、宮崎県小林市が制作したインバウンド向け観光PR動画「Pure Green Kobayashi-City Miyazaki, Japan 4K (Ultra HD) – 宮崎県小林市」です。この動画の特徴は、BGMに軽快な音楽を使用していることが挙げられます。それによって、見ているだけで気分が高揚し楽しい気分になる効果を期待できるでしょう。また、英語の字幕をつけてテンポよく小林市の魅力を紹介しているのも特徴です。
沖縄県「The Secret is Out」
この動画は、沖縄県が制作したドキュメンタリー動画「OKINAWA: The Secret is Out」です。外国人観光客が沖縄で過ごし、素直になれる様子をリアルに描き集客につなげられています。本動画では、65年間アメリカを出たことがないロニーさんを主人公に、娘と沖縄県で過ごす様子を描くことで、沖縄県の魅力を外国人旅行客に訴求しています。
インバウンド集客に動画を活用する3つのメリット
ここからは、さらに詳しくインバウンド集客で動画を活用するメリットを3つに分けて紹介します。
言葉がわからなくても地域の魅力が直感的に伝わる
動画は、言葉に依存する必要がなく映像や文字、さらには音楽を合わせることで魅力を伝えることができます。
インバウンドで日本を訪れる外国人旅行客は、それぞれ母国も違うので使用する言語も異なります。動画は、視覚的な訴求力があるため、字幕やナレーションが母国語ではない場合でも、文字のみの訴求と比較すると、より幅広い国籍の視聴者に向けたコンテンツの理解促進につなげることができます。
観光を疑似体験してもらうことができる
インバウンド動画は、あたかも自分がその場所に行ったかのような疑似体験を提供することができます。
動画には、写真と文字などの静止画に比べると、届けることのできる情報量も多いという特徴があります。そのため、動画内で美しい自然やできたての食事などの映像を流すことによって、自分が実際に体験したような気持ちになってもらうことができます。
より、リアルにその土地の良さや魅力を伝えることができるので、実際に足を運んでもらえる可能性も高まるでしょう。
SNSなどで拡散されやすい
インバウンド動画は世界中の人たちに利用されているFacebookやTwitterによって拡散されやすいという特徴もあります。動画がリツイートされたりシェアされたりすることで、国籍問わずより多くの人に動画を見てもらえる機会が生まれます。
さらに、SNSの媒体によっては自動再生機能もあるのでユーザーの目に留まりやすいという特徴もあります。拡散力の高いSNSと動画を組み合わせることでインバウンドの集客を期待できるツールになるのです。
インバウンド動画を制作する際のポイント
インバウンド動画の制作では、以下のポイントを抑えておきましょう。
- ターゲット像をしっかり固める
- 英語以外の言語にも対応する
- 地域ごとのオリジナリティを盛り込む
- 視聴後の集客導線を設計する
- 各種SNSに配信する
- 視聴者を飽きさせない工夫をする
各ポイントについて、詳しく解説します。
ターゲット像をしっかり固める
インバウンド動画を制作するのであれば、単に外国人観光客を対象とするのではなく、具体的なターゲット像を設定しましょう。
例えば対象とする外国人観光客が、アジア圏から来るのか欧米から来るのかで動画に必要な要素が異なります。言語が違うのはもちろんですが、文化的背景や興味のある分野が違うため、動画の構成が大きく違ってくるでしょう。
年齢層や旅行の目的など、ターゲット像を具体的に設定するほど視聴者により深く響くため、インバウンド動画のターゲットについては最初にしっかりイメージを固めておくことをおすすめします。
英語以外の言語にも対応する
外国人観光客に向けた動画と言うと英語音声での制作をイメージしがちですが、実際にインバウンド動画を制作するなら英語以外の言語にも対応しておくべきです。
中国語、韓国語、スペイン語など、日本への訪問者が多い国や地域の言語は基本的に対応しておくことをおすすめめします。音声や字幕を各言語で用意し、幅広い国と地域の人に視聴してもらえるようにしましょう。
特に母国語での情報提供は親近感があり、内容をしっかり理解してもらえるためおすすめです。また、言語を変えるだけではなくターゲットごとに文化的背景を考慮した適切な表現を選ぶことも忘れないようにしましょう。
地域ごとのオリジナリティを盛り込む
インバウンド動画を制作するときは、地域の持つ特徴や個性を効果的に取り入れてオリジナリティを出すことが大切です。
日本全国に共通する要素ではなく、地域特有の歴史や文化、自然、特産品などをしっかりアピールする内容にすれば、視聴者に「ここに行きたい」「ここでこの体験がしたい」と思ってもらえるでしょう。
例えば、地域の伝統工芸、お祭り、郷土料理、名産品などを紹介すれば、他の地域との差別化が図れます。
特に体験できるものやお土産になるものは、視聴者にとって魅力的です。伝統工芸品の制作体験ができる場所やお祭りの開催時期などの情報は、動画のポイントとして押さえましょう。
視聴後の集客導線を設計する
インバウンド動画には地域の魅力などを盛り込むだけではなく、動画を見た後に視聴者が具体的なアクションを取れるような導線を設計しておくことも重要です。
動画内で紹介した場所や体験ワークショップのWebサイトや予約ページをリンクやQRコードで表示したり、電話番号を掲載したりするのが導線となります。アクセスや予約の際、視聴者がスムーズにアクセスできることも重要です。
魅力を伝えるだけではなく、紹介した情報に視聴者が実際にアクセスできるような導線を整備することで、観光地への問い合わせや予約などに繋がる可能性を大きくアップさせることができるでしょう。
各種SNSに配信する
インバウンド動画は自社ホームページなどに掲載するだけではなく、各種SNSにも効果的に展開することが重要です。YouTubeやX(旧Twitter)など、全世界に情報を発信できるSNSを活用し、より多くの人に動画のリーチを広げるようにしてください。
ターゲットとなる層がよく利用するSNSを調査し、そこにインバウンド動画を配信するとより高い訴求効果を期待できるでしょう。
また投稿するだけではなく、SNS広告を使えば特定の地域や年齢層に向けたプロモーションも可能です。
その他、ハッシュタグやコメントなどを活用することでも、インバウンド動画によるプロモーション効果を高めることができるでしょう。
視聴者を飽きさせない工夫をする
インバウンド動画を制作する際、内容や映像のクオリティに注目しがちですが、音声やサウンド、動画全体のテンポなども重要なポイントであることを忘れてはいけません。
地域特有の伝統音楽などがあれば取り入れ、ナレーションも聞き取りやすいことや親近感のある話し方であることを意識してください。
また効果音、自然の音、伝統文化に関する音を入れることで、動画全体の完成度を高めることができ、視聴者の興味を惹くことができるでしょう。
さらに、映像と音声を合わせたうえで、動画全体のテンポもチェックすることが大切です。見ていて違和感がなく、続きを見たくなるようなテンポで動画を構成することで、最後まで視聴してもらえる可能性が高まるためです。
映像、音声、テンポなど、あらゆる面で動画をチェックし、視聴者を飽きさせない工夫をしましょう。
他の地域との違いをアピールできるインバウンド動画を作ろう
インバウンド集客に向けて、動画を活用する自治体や企業も増えているのが現状です。そのため、他の地域との違いを動画でどのようにアピールするのが重要になります。効果的に集客につながる動画を制作したいと考えた場合には制作実績が豊富なプロに依頼するのがおすすめです。
動画制作サービスのCrevo(クレボ)では豊富なインバウンド動画の制作実績があります。まずは、どのような動画を制作したいのか相談してみてはいかがでしょうか。
Crevoでインバウンド動画を制作するメリット
ここからは、動画制作サービスのCrevoでインバウンド動画を制作するメリットを紹介します。
英語・中国語・韓国語を中心に、50カ国語に対応
字幕やテロップの文字訴求やナレーションも多言語・ローカライズすることで、配信想定国や視聴者に適した動画制作ができ、企業のグローバル展開に貢献します。
Crevoでは、テロップやナレーションをご要望の多い英語・中国語を中心に最大50の言語へ翻訳し、海外向けに動画制作することが可能です。視聴者の理解促進に欠かせない言語にも配慮することで、動画・映像の訴求力を高めることができます。
グローバル視点でのシナリオをご提案
Crevoでは、海外在留経験のあるスタッフも多く、独自のクリエイターネットワークを生かして、世界中のクリエイターに動画制作・映像制作を依頼することができます。
クリエイターとのやりとりも弊社スタッフがサポートに入るため、言語に不安がある方も安心して依頼することができます。各国文化に合ったシナリオ制作やマイナスイメージとなるような表現を取り除くなどの対応が可能です。
動画完成後からでも、多言語対応・ローカライズが可能
すでに完成している動画の多言語対応・ローカライズすることも可能です。アニメーション動画の場合、イラストに含まれる文字も翻訳し、シーンを差し替えたり、字幕部分を全て英語に翻訳した英語版を制作することも可能です。
また、実写動画の場合でも、セリフに英語字幕を追加することもできます。Crevoで制作した動画以外でも対応可能な場合もございますので、お気軽にご相談ください。
動画制作におすすめのCrevo
VIDEO SQUAREを運営する動画制作サービスのCrevo(クレボ)では、数多くの動画制作・映像制作に携わっています。国内外約10,000名のクリエイターネットワークを活かし、ご依頼ごとに最適な専属チームを作ります。また、はじめての動画制作でも安心のサポート体制が整っています。動画制作・映像制作ご検討の方はぜひお問い合わせください!
Crevoで動画制作・映像制作がしたくなったら…
Crevoの関連サービス
・サービス紹介の動画制作・映像制作
・実写動画制作・映像制作
・YouTube(TrueView)広告の動画制作・映像制作
・インバウンド向け動画制作・映像制作
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