シネアド(映画CM)とは?料金や事例を紹介

映画館で映画の上映前に、動画広告が流れるのを見たことありませんか。この映画が始まる前に流れる動画広告が「シネアド」です。シネアドには他の動画広告にはない特徴とメリットがあります。この記事では、シネアドのメリットと効果を上げるためのポイントを紹介します。

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2024/11/2812:00-13:00

シネアドとは

シネアドとは、映画館で上映前に流れる動画広告のこと。映画館という特別な空間で流れるシネアドには、テレビCMやウェブCMにはない多くのメリットがあります。この記事では、シネアドのメリットや制作のポイント、シネアドの事例と参考費用を紹介します。

シネアドの7つのメリット


シネアドには、特徴を理解して活用すれば様々なメリットを期待することができます。以下からは、シネアドの7つのメリットと費用相場を解説します。

①エリアや映画の客層でターゲティングしやすい

シネアドは、他の動画広告に比べてターゲティングしやすいことがメリットです。

映画館という公共の場では、広告に対するターゲティングができないのではと思われがちです。しかし、映画館や映画を上手く絞り込むことで効果的にターゲティングすることができます。

たとえば、映画館の場所や地域を限定すれば、エリアマーケティングとしてシネアドを展開することができます。また、映される映画の属性を考慮すると、視聴者の属性に合わせたターゲティングにもなります。

②最後まで集中して見られやすい

シネアドは、他の広告と比べて集中して観てもらいやすいこともメリットの一つです。

映画に来ている観客全員がシネアドの視聴者になりますので、他の動画広告のようにスキップをされることがありません。他のものに気が逸らされることなくしっかり広告を見てもらえるため、より観客の記憶に残りやすいと言えます。

さらに、長尺の動画を作っても高確率で最後まで見てもらいやすいこともメリットの一つです。

長尺の動画は多くの情報を伝えることができますが、ウェブ上の動画広告ではスキップされやすいというリスクがあります。そのため、スキップされる前に多くの情報を伝える、短尺の動画にとどめるなどの工夫が必要で、広告の自由度は下がってしまいがちです。

それに対しシネアドでは、120秒など長尺の動画広告でもスキップされることなく流すことができます。120秒・180秒などの長い時間を最後までしっかり使ったインパクトの強い広告を出稿しやすいと言えるでしょう。

③高音質・大画面で印象に残る

シネアドは映画館のスクリーン上で流れることから、巨大なスクリーンや音響、照明を余すところなく利用してプロモーションを行うことができます。

せっかく高画質でクオリティの高い動画広告を作っても、しっかり観てもらえなかったり、解像度の低い媒体で観られてしまったりしては、ポテンシャルを十分に発揮できません。

しかし、シネアドであれば高音質・高画質のスクリーンで動画のポテンシャルを最大限引き出し、観客の印象に残すことができます。

④映画館のワクワク感でイメージアップにつながる

映画の本編に期待してワクワクしているときに流れるシネアドは、映画館でしか見ることができない特別感と暗転した独特の雰囲気の中で流れるという差別化要素を持つ動画広告です。そのため、広告が流れること自体に悪い印象を持たれづらく、高いブランディング効果を期待できます。

さらに、映画の満足度が高ければ広告のイメージアップにもつながるというメリットもあります。 

⑤主要都市を網羅

シネアドは1劇場・1作品から上映可能なため、エリアを絞って効率よく出稿できます。たとえば、「首都圏のみ」「5大都市のみ」といった展開も可能です。

そのため、「CMを流したいけれど予算が少ないのでTVに出稿するのは難しい」「全国展開をしたいけれどまずは主要都市に絞って出稿して様子を見たい」といった企業にはうってつけ。地方TV局には出稿しているものの、大都市圏は高額なため見送っている場合などにもおすすめです。

⑥実店舗に送客しやすい

実店舗に送客しやすいこともシネアドの大きなメリットです。

シネアドが放映される映画館は、大型ショッピングモールに併設されている場合が多くあります。そのため、映画が終わったあと観客を実店舗にそのまま誘導しやすいと言えるでしょう。

さらに、試供品を映画館で配布したり、パンフレットを渡したりと、印象をより強くするためにプロモーションキャンペーンと連動させることも可能です。

⑦コスパが高い

シネアドは、上記のように多くのメリットがあるにもかかわらず、リーチ単価の割にコスパが高い広告です。

例えば、15秒のシネアドを2週間放映した場合、一スクリーンあたりの単価は以下の表のようになります。

エリア費用相場
都内15~25万円程度
大阪7~25万円程度
中部数万円~20万円程度
四国・中国数万円~12万円程度
東北数万円~15万円程度

 

上記のように、一スクリーンあたりの費用はそこまで高くありません。映画の内容やエリアによって細かくターゲティングを行うことで、100万円程度の予算でも十分に効果の高いシネアドにすることが可能と言えるでしょう。

シネアドで効果を上げるための3つのポイント

効果の高いシスアドを行うためにはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

シネアドには、TV CMやインターネット広告とは違う特殊な点が多くあり、効果を高めるための戦略も大きく異なります。以下で紹介するポイントを踏まえて、シネアドの性質に合った広告戦略を立てましょう。

①ターゲティング

シネアドの顧客は、映画館というクローズドな環境へ「特定の映画を観る」という目的をもってやってきます。そのため、出稿する映画館の立地や施設、作品の客層といった属性でターゲティングすることができます。

シネアドの効果を上げるためには、狙ったターゲットに確実にリーチすることが大切です。広告効果を最大限高めるために、上映劇場や作品指定、上映スケジュールをしっかりと検討し、視聴者を絞り込んだうえで実施するようにしましょう。

②上映スケジュール

上映スケジュールの把握が必要な理由は、作品によって来場者層が大きく異なるためです。

たとえば、プロモーションを展開したい商品やサービスが子ども向けなら、親子連れが多い週末の昼間の時間帯を狙うのが効果的。子ども向けアニメの上映スケジュールにあわせてCMを流すのもいいでしょう。

クリスマスシーズンに若者向けジュエリーをPRしたいなら、当該世代に好まれそうな恋愛映画の上映スケジュールをチェックしたいところです。

③広告導線の設計

インターネット上で展開されている多くの動画広告は、見た後にワンクリックでコンバージョンにつなげることが可能です。それに対し、シネアドの場合は、映画を観終わったあとも覚えていてもらったうえで、実店舗に足を運ぶ、検索するなど、具体的なアクションを起こしてもらう必要があります。

そのため、シネアドの場合はシネアドを見た後にどのような行動を視聴者に起こしてほしいのかを明確にして導線設計を行うことがポイントとなります。

代表的なシネアドの広告導線の例としては、映画館内外にあるショップで商品を展開して、そこへ誘導するという戦略が挙げられます。また、パンフレットを一緒に配布してそこからウェブサイトへ誘導することもできます。

導線設計を行う際には、どのような導線がその動画広告のターゲットにぴったりと合っているかを見極めることが大切です。

シネアドの参考にしたい事例3選

ここでは、シネアドの事例を3本ご紹介します。

これらの事例は、動画広告で印象に残したいメッセージをはっきりと示されているほか、記憶に残すために行っている工夫や導線設計が明確で、シネアドを作る際にとても参考になる事例です。シネアドの後に放映される作品の視聴者層も意識して見てみましょう。

子供服通販サイト「devirock(デビロック)」


出典:Crevo制作実績

動画の種類実写動画
長さ・尺~15秒
費用レンジ50~99万円

動画制作サービスのCrevo(クレボ)で制作した、子供服通販サイト「devirock(デビロック)」のシネアドです。映画館で上映されることを想定して、「devirock」の洋服と価格を同時にリズミカルに紹介しています。映像の子供たちが元気に動きまわっているので最後まで飽きずに見ることができます。

こちらのシネアドは、子ども向け映画の上映に同伴している保護者をターゲットとしています。

<関連サービス>50万円から99万円の動画制作・映像制作

エイチ・エス損害保険「けがの損害保険 ライトネッと」


出典:Crevo制作実績

動画の種類アニメーション動画
長さ・尺~15秒
費用レンジ50~99万円

エイチ・エス損害保険「けがの損害保険 ライトネッと」のシネアドは、ファミリー向けの映画の上映前に最適な広告としてストーリーを展開させています。

家族全員へ安全への注意を促しつつ、損害保険への興味を抱かせることが意識されています。難しい説明を行わず、テンポよく重要なポイントだけを押さえているため、映画館を離れたあと、ふとしたときにサービス名が頭に浮かぶ広告です。

アニメーションであることで、視聴者が子どもでも楽しく見られるよう工夫されています。

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国連WFP「Feed Our Future」


出典:サンライズ社

この映像は、国連の食料支援機関である国連WFPのシネアドグローバルキャンペーンCMです。華やかな医学賞授賞式での会見シーンが舞台となっています。

まるで映画の一部をカットしたような映像にすることで、しっかりと視聴者にインパクトを与えることができます。この広告は、世界25カ国以上の映画館で上映されました。

売上や集客につながるシネアドにしよう

シネアドで使用する動画は導線の作り方が難しく、売上や集客にどうつなげるかがプロモーションを成功させる重要なキーポイントになります。成果につながる動画は、どのように映像上でのインパクトを出し、シネアドならではのメリットをどこで生かすかを考えなければなりません。

成果を意識し成果につながるシネアドの動画広告を制作するのであれば、制作実績が豊富なプロに頼むのがおすすめです。

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執筆者

VIDEO SQUARE編集部
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