ブランデッドムービーとは?企業で人気の理由と活用するメリットをご紹介!

企業のブランディングの一助となる「ブランデッドムービー」について解説します。ブランデッドムービーを活用するメリットや制作時のポイント、どんなブランデッドムービーに注目が集まっているかを紹介するので、参考にしてください。

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2024/12/11(水)13:00~14:00

ブランデッドムービーとは

ブランデッドムービーとは、ブランディングを目的に制作される映像のことです。

特徴は、企業が伝えたい想いやメッセージを込めたストーリー仕立てのコンテンツであること。商品の機能や特徴、企業の実績などについて知ってもらうことを目的とした説明的な動画コンテンツとは異なり、「視聴者の心を動かすこと」や「企業の理念やものづくりに対する想いに共感してもらうこと」に重きを置いています。

短い尺の中にうまくメッセージを取り入れることで、効率よくブランドイメージを構築することができます。

動画広告とブランデッドムービーの違い

SNSによる拡散というバイラルマーケティングも定着してきたことから、より有効な動画広告を企業は模索しています。

その中で、製品ではなく、企業のブランディングに着目して動画を制作したものがブランデッドムービーです。ブランデッドムービーは、動画を使って企業イメージを伝え、ファンを増やしつつブランディングを確立していくという目的で活用されています。

商品の宣伝を柱にしたものではないストーリー展開は、視聴者の共感を得るためのものであり、商品の認知や購入は間接的につながるように考えられています。

動画広告とブランデッドムービーの大きな違いは、視聴者が能動的に動画を見るか、受動的に見るかにあります。受動的に見る動画広告では、視聴者が本来見たいと思っている動画の前後や間に流れるので、強制的に視聴することになります。また、スキップなどのリスクもあります。

一方で、能動的に見るブランデッドムービーは、視聴者が見たいと思い自ら再生するので、スタート地点から印象が違います。その結果、SNSでの拡散の可能性も高くなります。

動画広告は直接的な売上を短期間で得たいと考えますが、ブランデッドムービーは、長期的な視点で間接的に売上を期待するという点が最も大きな違いになります。

ブランデッドムービーが注目される理由

TV番組やYouTubeなどの視聴中に流れる動画広告はスキップしたがる視聴者が多い一方、ブランデッドムービーは視聴を避けられにくいです。

その理由は、商品やサービスをPRする内容ではないため、押し売りされているように感じないから。また、ストーリー仕立てであるため展開が気になることも理由です。

動画広告が嫌われるようになった

動画広告は、商品やサービスを購入してもらうことなどを主な目的としているため、商品開発にかけた想いや企業の思想までは見えにくい傾向にあります。

「この商品やサービスを使うとこんないいことがあるよ」のアピールが主眼となってしまうのは仕方のないことですが、消費者からすると押し付けがましく感じてしまうことも。インパクトを残そうと、パワフルなナレーションやBGMを採用していることも嫌われてしまう理由です。

エンゲージメントが高まりやすい

顧客獲得コストの観点から見ると、ブランドにとって「新たなユーザーを獲得する」よりも重要なのは、「ユーザーひとりあたりのLTV(顧客生涯価値)を向上させること」です。

では、どうすればLTVを向上させられるかというと、顧客のブランドに対するエンゲージメントを高めることです。メッセージ性の高いブランデッドムービーなら、顧客のエンゲージメントを高め、「このブランドのものを使い続けたい」と思ってもらいやすいでしょう。

ブランデッドムービーのメリット

TV番組やYouTubeなどを視聴中に流れてくる動画広告とは対照的に、ブランデッドムービーは基本的に視聴者が自らクリックして再生します。

まったく興味のないものであれば自分から再生することはあまりないはずなので、ほとんどの人は動画に対して好意的であると考えられます。結果、再生した映像が気に入れば、ブランドのファンになる確率が高いと言えます。

コンテンツ自体の価値を高められる

ブランデッドムービーの視聴を通してブランドのファンになる人が増えれば、ブランドの商品やサービスにもこれまで以上にいいイメージを持ってもらえることが期待できます。

企業イメージのアップは、商品やサービスだけでなく採用活動にもいい方向に働くことは言うまでもありません。また、制作したブランデッドムービーそのものが企業にとって大切な資産となります。新商品・新サービスのPR動画ではないので、期間を区切ることなく公開できる価値あるコンテンツといえるでしょう。

SNSでの拡散が期待できる

ブランデッドムービーの内容が共感を呼ぶものであれば、視聴者は自ずとSNSなどを通じて拡散したくなります。

では、どうすれば多くの人が拡散したくなるような共感できるブランデッドムービーが作れるか。まずはストーリーが肝となるので脚本が大事です。

もちろん、その脚本をもとにより魅力的な映像に仕上げようと思ったらディレクション力も問われるので、ショートフィルムなどの制作経験があるディレクターに依頼することが望ましいでしょう。

ブランドに対する共感が生まれやすい

単体の商品やサービスのPRではなく、ブランドそのものの思想や価値観を伝えるブランデッドムービーは、ブランドの想いに共感してくれるファンを効果的に獲得しやすいといえます。

「商品を買ってもらう」などの短絡的な効果を目的としていない分、すぐに売り上げUPにつながるようなことはありませんが、ブランド自体のファンになってもらえたら、その後ずっと、新商品やサービスリリース時などにポジティブなアクションが期待できます。

ブランデッドムービー制作のポイント

動画広告とは異なるブランデッドムービーは、どのような点に気をつけて制作するのが良いのでしょうか。制作する際のポイントについて説明します。

目的を明確にする

ブランディングのためのショートムービーをつくるといっても、何をメッセージとして伝えるかが決まっていなければ、会社の紹介映像になってしまいます。なにをブランディングするのか、どういうメッセージを伝えるのかを明確にしておきましょう。

売上を上げたいという考えで販売促進や認知拡大に気をとらわれてしまうと、キャンペーンCMになってしまったり、動画広告として認識されてしまったりします。ブランデッドムービーは、一過性のものではなく企業の理念や将来像を映し出すものですから、目的を明確にして、軸がぶれないように注意しましょう。

どのようなブランド価値を届けるのか、どのようなブランドイメージをもって欲しいのかといった、目的の詳細まで明確にしておくことが重要です。

ターゲットを決める

ショートムービーでは、ストーリーが大切です。そして、そのストーリーに筋を通すのであれば、誰に向けた映像なのかを明確にしておくことが大切です。

効果の高いブランデッドムービーにおいて、誰に見て欲しいのか、誰にブランドメッセージを届けるのかといった情報には、年齢や性別、購入履歴などさまざまなペルソナが組み込まれています。ペルソナの設定は、ブランデッドムービーが有効に働くためには重要なのです。

何を伝えたいのかを明確にする

ブランデッドムービーでは、何を伝えればいいのでしょうか。大きな会社理念を伝えることもあれば、ひとつの商品の開発ストーリーで商品への思いを伝えたいのかもしれません。

何を伝えたいかは、その目的とターゲットが明確になることで見えてきます。何を伝えれば有効なムービーになるのかが見えてくると、それをふまえてストーリーを組み立て、シナリオに落とし込んでいきます。

ブランデッドムービーの最終的な目的はファンを作るということです。ファンをどのようにリーチし、育成していくかをイメージして、今回制作するブランデッドムービーの目的とメッセージを明確にしていきます。

ブランデッドムービーの事例

視聴者が注目したブランデッドショートムービーにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは動画制作サービスのCrevo(クレボ)で制作した事例を紹介して、共通のポイントを見出していきましょう。

航空輸送サービス「スターフライヤー」ブランディング動画

出典:Crevo制作実績

動画の種類アニメーション動画
長さ・尺30~60秒
費用レンジ50~99万円

まずは、既存の航空会社にはない新しい航空輸送サービスを提供する「スターフライヤー」の機内ディスプレイ用ブランディング動画です。軽快なジャズピアノの伴奏に乗せて、リムジンバスの運行や滞在時間の延長などスターフライヤー独自のサービス情報が視界に飛び込んできます。

企業イメージに沿った白と黒の世界観を守りながら、タイポグラフィで、新しい航空輸送サービスならではの都会的なブランドイメージを訴求しています。これから飛行機で旅行や出張に出かけるターゲットのワクワク感じをかき立てる動画です。

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インフルエンサーマーケティングツール「iCON Suite」ブランディング動画

出典:Crevo制作実績

動画の種類実写動画
長さ・尺60~120秒
費用レンジ100~299万円

2つ目に紹介するのは、THECOO株式会社が提供するインフルエンサーマーケティングツール「iCON Suite」のブランディング動画です。ソーシャルメディアの映像を見るユーザー側と、見られている側の様子が交互に流れていきます。これは一体なんの動画なのだろうかと視聴者に疑問を抱かせることで、動画を見続けてしまうように工夫されています。

インフルエンサーの発信の裏側を描きつつ、受け取り側は好意的にその情報を受け取っている様子を表現することで、視聴者が共感しやすい動画になっています。また、あえてトーンを淡い映像にすることで、企業がインフルエンサーマーケティングにおいて訴求したい柔らかな世界観も体現されています。

<関連サービス>100万円から299万円の動画制作・映像制作

ワイナリー「アルベール・ビショー」ブランディング動画

出典:Crevo制作実績

動画の種類実写動画
長さ・尺120秒~
費用レンジ300万円~

最後に、ブルゴーニュのワイナリー「アルベール・ビショー」のブランディング動画を紹介します。1831年創立という圧倒的な歴史を訴求するにふさわしい重厚感のある仕上がりの動画です。ワイン作りに携わっている人達の熱思いをハイクオリティの映像で紹介していくと共に、ワイナリーが誇る広大なワイン畑の様子がのびやかに映し出されていきます。まるで映画のような美しい映像を通じて、アルベール・ビショーの格式が伝わってくる14分弱の大作です。

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ブランデッドムービーでブランディングを成功させよう

ブランデッドムービーは、商品をアピールするのではなく、心に残るストーリーの展開で、その企業や商品のファンをつくるものです。そのため、ブランデッドムービーはストーリー性や構成がポイントになります。印象的なブランデッドムービーをつくるには、ブランデッドムービーの制作実績が豊富なプロに頼むのがおすすめです。

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執筆者

VIDEO SQUARE編集部
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