3Dアニメーションとは?動画の制作方法や流れ、事例について解説

3Dアニメーションとは?動画の制作方法や流れ、事例について解説

複雑な内容を視覚的に表現できる3Dアニメーションは、企業PRから製品紹介まで幅広く活用されています。

本記事では、3Dアニメーションの基本的な制作方法やメリット、制作のコツ、さらには最新の活用事例まで、初心者にも分かりやすく解説します。

本記事を参考にして、3Dアニメーションをぜひビジネスに活用してみてください。

目次

3Dアニメーションとは?

3Dアニメーションは、コンピューターグラフィックス技術を用いて3次元空間内に立体的なキャラクターをモデリングし、プログラムで動きを与える手法です。

平面上に描かれたキャラクターや背景を動かす従来の2Dアニメーションと比べて立体的な表現ができるため、現実の人物や物の動きに近い、より臨場感のある映像表現ができます。また、実写映像と組み合わせることで、非現実的な空間でありながらも臨場感を体験できる動画の製作が可能です。

3Dアニメーションは、より臨場感のある映像を魅力的に描写できるため、映画やゲーム、広告などさまざまな分野で活用されています。

3Dアニメーションを作成する具体的な方法

ここでは、実際に3Dアニメーションを作りたい初心者の方のために、作り方とその流れを紹介します。

3Dアニメーション作成の具体的な流れは、次のとおりです。

1.ソフトウェアを用意する
2.モデリング
3.テクスチャ・マテリアル
4.リギング
5.レンダリング

なお、3Dアニメーションを作るには相応のスペックのPCが必要で、スマホで作るのはおすすめできません。

それぞれの工程について、詳しく解説していきます。

方法1|目的や予算に合わせたソフトウェアを用意する

3Dアニメーション制作の第一歩は、ソフトウェアを用意することです。3Dアニメーションを作るためには、3Dアニメーション用のソフトウェアが必要です。

3Dアニメーション用ソフトウェアは、有料のプロ仕様のものから無料のものまでさまざまな種類があります。

無料のソフトウェアでも十分クオリティーの高い3Dアニメーションを作成できるため、初心者であれば、「Blender」や「SketchUp」などの無料のソフトウェアから始めましょう。

方法2|モデリングで物体の形をつくる

まずは、モデリングと呼ばれる3D空間内に登場する物体の形を作成する作業から始めます。

具体的には、「ポリゴン」と呼ばれる三角形や四角形の図形を組み合わせて立体的なパーツを作り、パーツを組み合わせることで表現したい物体を形作ります。

ポリゴンは細かいほどなめらかで複雑な物体が作れますが、制作の手間や時間などのコストがかかります。初心者はシンプルなモデルからスタートすることがおすすめです。

方法3|テクスチャとマテリアルで色や質感を表現する

モデリングが完成したら、テクスチャとマテリアルでモデリングした物体に色や質感を与えます。

マテリアルは、モデルの質感を決定するもので、色・光の反射や透過・模様などを調整し、意図する質感を表現してモデルにリアリティを与えます。テクスチャは、3Dの立体に2Dの画像を貼り付けることで、凹凸や光沢を表現できます。

テクスチャとマテリアルをおこなうことで、モデリングした物体に質感が加わり、よりリアルな表現が可能です。

方法4|リギングとアニメーションで動きをつける

リギングは、生成したモデルに動き(リグ)を設定する工程です。たとえば、膝や足首に自然な足の動きができるような仕組みを設定する作業を指します。

リギングでは、「スケルトン」と呼ばれる骨格を設定し、それぞれの関節が自然に動くよう設定します。

3DCGソフトに元々入っている人型のリグの使用により、ある程度簡単にリグを設定できますが、自然さに欠けるところがあります。自然でなめらかな動きを表現するためには、調整が必要です。

方法5|レンダリングと後処理で最終調整する

ひと通りの作業が終了したら、最後にレンダリングをおこないます。レンダリングは、3Dデータのファイルや静止画を書き出すことです。

繊細なモデルで質感が高く、動きが繊細なものほど書き出しに時間がかかるため、処理速度は遅くなる傾向です。そのため、PCは容量のハイスペックなものの使用がおすすめです。

また、レンダリングはリギングと平行して一つの動作ごとにおこなえば、大幅修正せずに済みます。

3Dアニメーションの動画を作成するメリット

3Dアニメーションは、非現実の世界を実際の世界のように表現できることが大きな特徴です。

2Dアニメーションでは表現できない世界観を表現できる3Dアニメーションには、多くのメリットがあり、さまざまなシーンで活用されています。

次に、3Dアニメーションの動画を作成する主なメリットを3つ解説します。

メリット1|没入感のある体験を提供できる

3Dアニメーションを活用することで、実写では表現が困難な幻想的な世界観や新たな視点からの表現が可能です。奥行きのある表現や自然な動作を実現できるため、視聴者を作品世界に引き込み、深い印象を残すことが可能です。

さらに、実写映像と組み合わせることで、映像の品質を高めて独特な演出の実現が可能です。

これにより、視聴者の興味を惹きつけ、商品やサービスの訴求力を高められます。

メリット2|複雑な内容をわかりやすく表現できる

3Dアニメーションを使用することで、通常では理解が難しい複雑な内容を視覚的に表現できます。

例えば、建築物の内部構造、複雑な機械の動き、人体の様子などを視覚的に表現できるため、視聴者は直感的に理解できます。文字や静止画だけでは伝わりにくい情報も、3Dアニメーションを活用すれば、視聴者に効果的に伝えられるでしょう。

これにより、製品説明や教育コンテンツなどにおいて、理解度と記憶の定着率を高められます。

メリット3|営業ツールとしての高い活用性がある

3Dアニメーションを活用した動画は、文章ベースの資料やパンフレットよりも訴求力が高く、営業ツールとして効果的に機能します。

視聴者に強い印象を与え、興味を惹きつけられるため、商品やサービスの成果につながりやすいでしょう。

また、一度制作した素材は、保存しておけば何度でも使いまわせるため、制作を重ねるほどコストパフォーマンスは高くなります。企業でシリーズものの動画を作成すれば、コストも製作時間も大幅に縮小できるでしょう。

3Dアニメーションを制作するポイント

3Dアニメーションの製作において、必ず完璧なものが作れるコツはありませんが、制作する上で重要なポイントはあります。以下では、3Dアニメーションを制作するための5つの重要なポイントを詳しく解説します。

ポイント1|まずは簡単なものから制作を始める

3Dアニメーション制作の初心者にとって、複雑な工程や高度な技術要求は心が折れる原因になりかねません。

そのため、まずは基本的な幾何学形状のアニメーションや、単純な動きを持つキャラクターなど、簡単なモデルや動きから始めることが重要です。完璧を求めるよりも、多少雑でも良いので全体の工程を理解し、最後までやり遂げてソフトウェアの基本操作に慣れることが大切です。

数をこなしていく中で徐々にこだわるべきポイントが見えてくるため自然と技術力が向上し、より高度な作品制作へとステップアップできるでしょう。

ポイント2|人の表情や動きを日常的に観察する

キャラクターの微妙な表情や動きは、もっとも視聴者のイメージを左右する場所であり、3Dアニメーションを制作する上で時間がかかるポイントです。

リアルで説得力のある3Dアニメーションを作るためには、日常生活の中で、人々の表情や身体の動き、物体の動きなどを意識的に観察する習慣をつけることが大切です。
歩く人の重心の移動や、笑顔をつくるときの顔の筋肉の動きなどをスケッチやメモとして記録しておきましょう。また、動物や自然現象の動きにも注目すれば、ファンタジーキャラクターや特殊効果の制作にも役立ちます。

ポイント3|スキルに応じたソフトウェアを選ぶ

3Dアニメーション制作には、目的や予算、スキルレベルに応じた適切なソフトウェアの選択が重要です。

初心者の場合、Blenderのような無料で高機能なオープンソースソフトアプリから始めるのが良いでしょう。Blenderは豊富な機能と活発なコミュニティサポートがあり、学習リソースも充実しています。

参考:Blender「Blenderの利用ガイド」

経験を積んだら、Maya、3ds Max、Cinema 4Dなどのプロ仕様のソフトウェアにチャレンジするのも良いでしょう。基本的に有料ソフトウェアは操作性が高く高品質な3Dアニメーションを制作できます。

適切なツールを選ぶことで、作業効率が上がり、より高品質な作品を制作できます。

ポイント4|制作過程を計画的に進める

3Dアニメーション制作には、モデリング、テクスチャリング、リギング、アニメーション、レンダリングなど、多くの工程があります。これらの工程を効率的に進めるためには、計画的なアプローチが不可欠です。

まず、プロジェクト全体のスケジュールを立て、各工程に適切な時間を割り当てましょう。次に、各工程でのマイルストーンを設定し、進捗を定期的にチェックします。また、レンダリング時間の最適化や、並行作業が可能な部分の特定など、効率化のための工夫も重要です。計画的な制作プロセスを確立することで、締め切りを守りつつ、高品質な作品を生み出せます。

ポイント5|最新の技術とトレンドをキャッチアップする

3Dアニメーション業界は急速に進化しており、常に新しい技術やトレンドが生まれています。最新の情報をキャッチアップし、自身のスキルを磨き続けることが重要です。

おすすめの方法としては、業界のカンファレンスやウェビナーへの参加、専門誌の購読、オンラインチュートリアルの活用があります。

また、SNSを通じて他のクリエイターの作品や制作過程をチェックし、新しいアイデアや技術を学び、モチベーションアップにつなげることも大切です。常に学び続ける姿勢を持つことで、競争力のある3Dアニメーターとして成長し続けられるでしょう。

3Dアニメーションの制作実績

3Dアニメーション動画の制作実績を紹介します。

当社では、最新の3DCG技術を駆使し、クライアント様のニーズに合わせた高品質なアニメーション動画を制作してきました。大手企業からスタートアップまで、幅広い業種のお客様にご利用いただいています。

当社が手がけた代表的な制作事例をご覧ください。

制作事例1|YouTube広告用動画 JX金属株式会社「カッパーくん」(Crevo制作実績)


JX金属株式会社様のYouTube広告用動画「カッパーくん」は、認知拡大を目的とした動画です。

3DCGアニメーションの特性を活かし、親しみやすいキャラクターを用いて企業イメージを効果的に伝えています。バンパー動画の6秒という短い尺でインパクトのある動画に仕上げていることも特徴です。

カッパーくんのユニークな動きや表情により、視聴者の興味を引きつけながら、同社の事業内容や理念を分かりやすく紹介しています。3Dアニメーションならではの立体感と動きの滑らかさが、印象に残る広告表現を実現しています。

出典:Crevo制作実績

制作事例2|排水圧送ポンプ「SFA」3Dプロモーション動画 商業施設編(Crevo制作実績)


排水圧送ポンプ「SFA」の3Dプロモーション動画では、オフィスを舞台に製品の特徴と利点を視覚的に表現しています。

3DCGを用いることで、実際の設置環境や動作原理を詳細かつリアルに再現し、製品の機能性と効果を分かりやすく伝えていることが特徴です。

複雑な技術情報も、アニメーションを通じて直感的に理解できるよう工夫されており、技術製品のプロモーションにおける3Dアニメーションの有効性を示しています。

出典:Crevo制作実績

制作事例3|サービス紹介動画 内視鏡画像診断支援ソフトウェア「gastroAI model-G」(Crevo制作実績)


内視鏡画像診断支援ソフトウェア「gastroAI model-G」のサービス紹介動画は、サービスの認知を目的に制作したものです。クライアントが作成したCGデータをクリエイターがアレンジして制作しました。

3DCGアニメーションを活用して、高度な医療技術を視覚的に分かりやすく説明しています。

複雑なAI技術や医療プロセスを、抽象的な3D表現を用いて簡潔に表現することで、専門家だけでなく一般の方々にも理解しやすい内容となっています。医療分野における3Dアニメーションの活用例として、情報の可視化と伝達力の高さを示しています。

出典:Crevo制作実績

制作事例4|株式会社ワールドケミカル|製品紹介動画「LRN series 堅型リニアシール式 スラリーポンプ」(Crevo制作実績)


株式会社ワールドケミカル様の製品紹介動画は、LRN製品紹介動画として制作したものです。製品をCG化し、それぞれの部分がどのように稼働しているのか、また、どのような構造であるかをわかりやすく説明しています。

「LRN series 堅型リニアシール式 スラリーポンプ」の構造と機能を3Dアニメーションで詳細に表現しています。

複雑な機械部品の動きや内部構造を、3DCGの特性を活かして明確に可視化することで、製品の特徴や優位性を効果的に伝えています。技術的な説明を視覚的に補完することで、専門知識がなくても製品の価値を理解しやすい内容となっています。

出典:Crevo制作実績

h3 制作事例5|「Future of Work Japan 2018」オープニングムービー(Crevo制作実績)


「Future of Work Japan 2018」のオープニングムービーは、「未来の経営と働き方を一緒に考え、創っていく」というエキスポのテーマに3Dアニメーションを組み合わせて未来の働き方をビジュアル化しています。

抽象的な概念や未来のテクノロジーを、創造的な3D表現で描くことで、イベントの雰囲気を効果的に演出しています。動的な3Dグラフィックスと洗練されたデザインにより、視聴者の興味を引きつけ、イベントのテーマを印象的に伝えています。イベント映像における3Dアニメーションの活用例として、その表現力の高さを示しています。

出典:Crevo制作実績

3Dアニメーション動画ならCrevo

Crevoは、2,000社10,000件以上の動画制作実績を持つ業界トップクラスの企業です。3Dアニメーション動画制作においても、高い技術力と豊富な経験を活かし、クライアントのニーズに合わせた最適な表現方法を提案しています。

大手企業からスタートアップまで、幅広い業種のクライアントに対応し、ビジネス課題の解決に貢献してきました。Crevoの強みは、クリエイターとの豊富なネットワークを活かし、目的やゴールに合わせた戦略的な動画制作ができることです。

訴求力の高い3Dアニメーション動画制作をお考えの方は、ぜひCrevoへご依頼ください。

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執筆者

VIDEO SQUARE編集部
VIDEO SQUARE編集部
VIDEO SQUAREは、「動画制作・映像制作」「動画マーケティング」「動画活用」「動画トレンド」などに関連したトピックを取り扱うオウンドメディアです。 2,000社10,000件という業界トップクラスの動画制作実績を持つ「Crevo株式会社(クレボ)」が運営しています。

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