マーケティング

2015年07月29日

ライザップのCMから学ぶ、動画広告の基本4パターン

Scott Nomura

posted by Scott Nomura

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毎日の生活の中で、誰もが様々なタイプの動画広告に触れていると思います。有名タレントやスポーツ選手を使ったもの、機能をアピールするもの、心に訴えかけてくるもの。

見る分にはいろいろなパターンがあって楽しいのですが、作る側としては、選択肢が多すぎて困ってしまうこともあります。

今回は、複雑化している動画広告を、シンプルにパターン分けするとどうなるのかを考えてみたいと思います。

広告の目的って?

そもそも、何のために広告活動を行うのでしょうか?
Yahoo! Japanが行った自主調査(※1)によると、大半の広告主は、商品・サービスの認知拡大や、理解・興味喚起を目的に、広告出稿を行っているとの結果が出ています。

シンプルに言い換えれば、「商品の存在と、その良さを知ってもらうために、広告を行う」ということになります。当たり前のことのように感じるかもしれませんが、何のための広告なのかを意識しておかなければ、効果的な広告活動は行えません。

もちろん、目的がクリアになっただけでは、広告活動は行えません。目的と合わせて、「誰に」「どんな商品」を知ってもらいたいのかを考える必要があります。

ライザップTVCMに見る、広告の構成要素

前述の通り、広告は「誰に」「どんな商品」を知ってもらうか、という2つの要素によって構成されています。

最近話題の、ライザップのTVCMが分かりやすいので、例にとってみます。

この広告の「誰に」は「ダイエットしたい人」であり、「どんな商品」は「ダイエット達成を保証するサービス」です。

太っている人のライザップ体験ビフォーアフターを見せることで、「誰に」と「どんな商品」を非常に分かりやすくビジュアル化しています。育毛剤の広告でも、よく似た手法が使われています。

ここで「誰に」と「どんな商品」をもう少し深堀りしてみたいと思います。

まず「誰に(=ダイエットしたい人)」ですが、これは言い換えると「現状に課題を抱えている人」です。自分の体形や体重に課題を感じていない人は、ライザップのターゲットにはなりません。

そして「どんな商品(=ダイエット達成を保証するサービス)」ですが、これは「競合と差別化された、具体的な機能・効果を持ったサービス(商品)」です。

ライザップがダイエット効果を持ったサービスであり、その効果を保証することで競合と差別化しているからこそ、広告が強いメッセージを持ち得るのです。

つまりライザップのTVCMは「課題を抱えている人」に対して、「競合にはない具体的な解決策」を提案するタイプの広告と言えます。

ライザップとiPhoneの広告の違い

ライザップとは異なるタイプに、iPhoneの広告があります。

この動画広告は、iPhone5が発売された時に北米で公開されたもので、ひたすら同製品で写真や動画を撮る色々な人が登場する、という内容になっています。

ライザップの広告とは違い、商品の具体的な機能は特に説明されていません。唯一出てくるのはカメラ機能ですが、ほかのスマホにも搭載されており、競合と差別化された性能とは言えません。

またTVCMを見る限り、ターゲットは現状に課題を抱えている人(写真が撮れなくて困っている人)ではなさそうです。

しかし、登場人物の表情や撮影シーン、音楽などが相まって、製品を使うことが何か特別なことであるように感じさせてくれます。

現状に課題を感じていなかったとしても、iPhoneを手に入れることによって、現状がさらに良くなるように感じられるのです。

この広告は「(課題を抱えているわけではないが)更なる向上を求める人」に対して、「(機能性ではなく)エモーショナル」に訴えかけるタイプの広告と言えます。

動画広告の4つのパターン

ライザップとiPhoneの広告を比較した結果、「誰に」と「どんな商品」に、それぞれ大きく2つの方向性が見えました。

「誰に」については、「既に抱えている課題に対する解決策(=ソリューション)を求めている人」と、「大きな課題はないが、現状を向上(=インプルーブ)させたい人」の2種類です。

そして「どんな商品」については、「具体的な機能・効果を持つ(=ファンクショナル)商品」と、「心情に訴えかける(=エモーショナル)商品」がありました。

チャートにまとめると、以下のように4つのパターンが現れます。

ライザップはパターン③、iPhoneはパターン②に当てはまります。もちろん、①や④に当てはまる動画広告もあります。
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①に位置するのは、BMWが開発した電気自動車i3の広告です。先進的な技術を搭載した、競合と差別化された機能を持つ商品です。

一方でターゲットは、移動手段に課題を抱えている人ではなく、一歩進んだ移動手段を求めている人です。

②のロリエスリムガードは、薄さと吸水量を売りにした生理用ナプキンの広告です。ターゲットは生理中の外出に課題を感じている女性です。

しかし、競合品との差別化が難しい商品だからか、性能というよりも「スリムガードなら生理中でも好きなことができる」というような、エモーショナルなメッセージになっています。

まとめ

「誰に」と「どんな商品」を明確にすれば、前述のチャートを使って簡単にパターン分けができます。

商品が競合と差別化された具体的な機能を持つのであれば、機能を分かりやすく説明する広告が効果を発揮する可能性が高くなります。

ターゲットが現状に対する向上を求めている人ならば、一歩先の世界を感じさせてあげる必要があります。

もちろん動画広告を構成する要素は多岐に渡るので、このパターン分けは一つの参考にすぎません。しかし、動画広告の方向性に悩んだ際は、チャートを思い出してみてください。

「誰に」「どんな商品」を伝えたいのか見つめなおすことで、ブレークスルーが生まれるかもしれません。
(文:Scott Nomura)

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