2014年11月06日
「成功率は100%」 ソフトバンクモバイルの動画広告サービス・お知らせメール動画とは
posted by VIDEO SQUARE 編集部
昨今のマーケティングでは、動画広告が記事広告に比べて効果が高いということは多くの事例で指摘されています。その動画広告の出稿方法としては、YouTubeのTrue View広告やGoogleディスプレイネットワーク、広告配信サービスなど多岐に渡ります。
そうしたなかで、メール×動画広告という国内では新しいサービスを展開し始めたソフトバンクモバイル社と、そのサービスへ出稿した資生堂社が動画広告の効果と考え方について語りました。
<Ad tech tokyo 2014 Reports>
登壇者
株式会社資生堂 国内化粧品事業部 デジタル事業推進部施策グループリーダー 徳丸健太郎氏
ソフトバンクモバイル株式会社 アドビジネス推進部 部長 松田忠浩氏
司会:今ご紹介いただいたように、資生堂さんでは昨年から動画の広告をいろいろとやられているのですが、印象や感覚についてお聞かせください。
徳丸健太郎氏(以下、徳丸氏):やはり、動画広告は「やってみないとわからない」というところがありますし、ゴールをどこに設定するかも重要になります。ゴールについては、私の部署は通販の事業部であり、どうしても購入してもらうことやサービス登録してもらうことがゴールになります。
これが例えばブランドチームですと、認知を取ることやページに来訪することによるブランドへの好意度の高まりなどがゴールになります。
そして「やってみないとわからない」ということについて、静止画やネイティブ広告でいろいろ試してみましたが、やはり大切なのはユーザーのモチベーションなのだろうと思います。
例えばYouTubeに動画を見にくるユーザーのモチベーションは、どういったモチベーションなのか。おもしろい動画を期待して見に来たユーザーに、15秒の動画広告を流した時、購入までなかなか進まないと思います。
一方で、ソフトバンクモバイルさんのサービスを活用して、メール動画からコンバージョンしたことについて、そもそものモチベーションやメールからのお買い物に普段から慣れ親しんでいたということがあると思います。
やはりメールというものはパーソナルな媒体ですから、そこで動画を見せられた時のユーザーのモチベーションは少し違うと思います。
司会:「お知らせメール動画」についてのお話が出たので、松田さんに伺っていきたいのですが、そもそもどういったサービスなのでしょうか。
松田忠浩氏(以下、松田):今までの状況について説明しますと、他キャリアのドコモさんやauさんもユーザー向けのメールをやっており、我々も静止画の広告メールを送っていました。
そうした中で、2013年頃から「動画元年だ! 動画元年だ!」と言われ始め、「メールでも動画を配信するのはどうなのだろう」と思い、テスト的に配信した結果、一度も外すことなく良い効果が出ています。
我々は性別と年代、あとはエリアでセグメントをして送信しているため、地方のクライアントさんからもお話をいただいている商品になります。
司会:これはソフトバンクさんで持たれている登録データをもとに送信しているのでしょうか。
松田:そうですね。契約者のデータになります。
司会:やはり資生堂さんとしても、こうしたターゲティングをしっかりしていただけるというのは使い勝手がいいのでしょうか。
徳丸:そうですね。狙っていくべきターゲットはありますので、そこに対してアプローチできるというのは使い勝手がいいです。
松田:動画でのメール配信対応を今年の6月から始めさせていただき、今、キャリアとして動画配信ができているのは1社しかいない状態になっています。
動画メールの特徴は3つあり、1つは非常に確度の高いターゲティングができるということ。2つ目が、iPhoneのプレイヤーを立ち上げて動画が再生されるので、全画面で動画をみることができます。3つ目は、非常に好評を得ているのですが、ターゲティングし配信後、詳細レポートまで出しています。
詳細レポートについては、例えば女性向けの動画メールをご発注いただいたときに、20代、25代、30代、といった形で5歳刻みにレポートを出すことができます。
また通常のメルマガ開封率で言えば1%前後が多いのですが、キャリアメールは40%から55%と非常に高い開封率になっています。そこでの動画再生数と再生率をレポートしています。
そして静止画と動画を比較した結果、さまざまな指標で動画は静止画の4倍くらい高い効果が出しています
画面遷移については2つあり、1つは動画メールを視聴後に完了ボタンを押すともとのメールのページに戻ることもできます。もう1つはリンクを設定することができ、ランディングページへ飛ばすことができるようになっています。
司会:静止画の4倍というお話がありましたが、6月にリリース後、資生堂さんのほかにどのような企業が利用したのでしょうか。
松田:某テレビ局さんの番組宣伝のお話はあります。この時は少し変わった取り組みをしています。まずはエリアセグメントや性別年代のセグメントを切り、ある日に10万通のメールを何度か送り、番組の訴求をします。
それぞれ1週間後にユーザーに対してアンケートメールを個別に送り、「その番組がどうだったか」というアンケートを取りました。
その結果、もともと興味がなかったユーザーが番組宣伝の動画メールを見たことで、動画への視聴移行が2倍に、実際に視聴者数も3倍になりました。
司会:ありがとうございます。続いて、徳丸さんにお伺いしたいのですが、冒頭でさまざまな試行錯誤をされたと話されていましたが、今後どういった形で動画広告を試して行こうと考えていますか。
徳丸:やはり1つはTVCMの他でどこまでできるのかということです。例えばTVCMを補完するための動画広告というものがWeb動画の一般的な使い方だと思います。
そうした中で、TVCMは流さず、動画広告だけでどれほどの効果がでるのかということは実施してみたいと思います。
もう1つは資料請求や登録、購入といったダイレクトレスポンス型の動画も試してみたいと思います。
少しお得感や商品の特徴を打ち出しつつ、そこを特化したインフォマーシャル型もトライしたいなと個人的に思っています。
司会:確かにインフォマーシャルのような動画は、割と効果があるのではないかと一部では聞いています。では松田さんは、お知らせメール動画をどのように広げていこうと考えていますか。
松田:数字として効果が結構出ているので、あとは事例を作っていきたいです。ご相談をいただく企業様と一緒に、このプロダクトを通して効果を出していきたいと思います。
(編集:サムライト)
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